研究課題
(1)〈"ユーザインタフェース、兼生体情報計測用"ロボットの機能開発〉赤ちゃん型に加えて、ユーザに親しみやすい動物タイプであるパンダ型も拡充して、ロボット本体の開発を推進した。特に、パンダ型は手足の動作が重要となるため、従来の電気アクチュエータではモータからの発熱によりロボット外装の内部で熱がこもり、モータが高温となって故障しやすくなっていた。そこで、H22年度に費用を投入して、空気アクチュエータによる同等の自由度を持つロボットを開発し、なめらかな動きで連続した運転ができるように改善した。また、赤ちゃん型ロボットも、赤ちゃんロボットそのものを、スヌーズレンデバイスとするべく、「泣き声、笑い声、若干の発話」などで感性を刺激する機能の検討を進めた。H22年度は、通信機能と連動する部分の開発を先に進め、赤ちゃん型ロボットにパルスオキシメータを搭載し、バイタルデータを計測して外部に伝送できるように実装した。最終年度の初めまでに、実際に福祉現場で使用されている認知症予防プログラムなどを参考に機能設計を行って、その後の試作評価を行う予定である。(2)センサデータ収集用、"健康福祉デバイス"ネットワークの搭載・評価健康福祉デバイスのネットワーク仕様の検討を行っているが、実際に医療・福祉現場での適用に際して、有線で行うかどうかが大きな課題となる。H22年度は、まずネットワークの物理層として、有線ではなくユーザの人体を媒体として伝送する通信方式が、健康福祉分野の応用に極めて役立つとの観点から、人体通信(電界通信)を赤ちゃん型ロボットに組み込む実装を行った。今後は、この上に"アプリケーション層"プロトコルとして、標準仕様のフォーマットでの通信方式を検討する。
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