平成21年度は研究計画の初年度であり、その成果はおもに以下の三点に集約される。つまり、(1)テニスサーブ動作の撮影、(2)実験室・装置の構築、(3)LabVIEWプログラム開発能力向上のための研修参加、である。 テニスサーブ動作の撮影では、テニスサーブ技術レベルの高いプレーヤーをモデルとして彼らにテニスサーブをさまざまなコースに打たせたときの動作およびボールの動きをレシーバー目線で撮影した。得られた映像は後に被験者にサーブのコースや速さを任意に設定し提供できるよう取捨選択され、本研究に必要なものだけがデータベース化された。 実験室・装置の構築では、撮影したサーブ時のビデオ映像を被験者の後方から投射するため、天井付近にアングルで固定枠が作成されるとともにその場所に市販の液晶プロジェクターが設置された。またスクリーンの代わりに白いパネルボード(100インチ画面相当)が前方の壁に貼付された。投影試験の結果、計画どおり被験者の頭上から前方のパネルボードに投影可能であることが確認された。 LabVIEWプログラム開発能力向上のための研修参加では、LabVIEWソフトの販売元である日本ナショナルインスツルメントが定期的に開催する有料研修会に参加し、LabVIEWによる基本的な操作方法およびデータ収集方法(プログラムの概要、付属デバイスのコントロール、AD変換の基礎知識など)について研修し、簡単なLabVIEWプログラムを作成できるまでに至った。
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