研究課題/領域番号 |
21650172
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小川 豊昭 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20194441)
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研究分担者 |
津田 均 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (00302745)
加藤 智美 岐阜大学, 医学部, 助教 (90345778)
古橋 忠晃 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教 (50402384)
辻井 正次 中京大学, 現代社会学部, 教授 (20257546)
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キーワード | 性 / エイズ研究 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、以下の目的で「広汎性発達障害児の性行動の調査と、性教育プログラムの開発」を行った。 1) PDDが思春期をどのように体験しているのか、本人たちの経験世界を基盤に性意識め芽生えや二次性徴による自己変容の受止め方をまとめる。また年代による意識変化を明らかにする。 2) PDDの性行動の実態を調査し、その結果から性行動を査定するアセスメントツールを作成する。 3) 保護者への調査などから年齢(学年)や性別に応じた社会的に要求される性行動と、PDDらの性行動のズレを明らかする。 4) PDDの障害特性に特化した性に関する支援プログラム(当事者向けのワークブック、家族・支援者向けのマニュアルを作成)の開発を行い、実践後その効果測定を行う。 平成22年度に具体的に行った研究内容は以下の通りである。 ・ 思春期PDD(広汎性発達障害)に性意識のインタビューを行い、その内容を年代による変化の分析を継続した。 ・ 思春期PDDの性行動の実態調査(アンケート、インタビュー)を継続した。 ・ PDDの家族や支援者に調査(アンケート、インタビュー)を行い、PDDらの外部から見た性行動の実態調査を引き続きおこなった(「岐阜発達障害者支援センターのぞみ」「なごや職業開拓校」「宮川医療少年院」「日間賀島」など)。 ・ PDDの臨床的実態について平成22年7月にポルトガルの国際精神分析学会で発表を行い、この学会では、父親が発達障害であるために、幼児期からのトラウマの蓄積がスキゾイドパーソナリティーをもたらしたケースを検討した。 ・ 実態調査をもとに、PDDらが自己変容に伴い適切な社会行動がとれているかを評価するアセスメントツールの開発を引き続きおこなった。 ・ 性に関する周囲が求める適切な行動の習得(社会適応)のために、PDDらに見合った手法での「性に関する支援プログラム」の開発をおこない、その効果測定を引き続きおこなった。
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