今日の職域では、職業起因性の疾病よりも生活習慣病が健康管理上の問題となっている。昨今の分子生物学の発展を背景に、遺伝的個人差の解析が可能となり、肥満症や高血圧に関連した遺伝子に関する知見も得られつつある。本研究では、データ把握が比較的容易である職域集団を対象として用い、健診データ・ライフスタイルと肥満、高血圧などの生活習慣病との関連が疑われる候補遺伝子を探索した。次に飲酒行動を規定するアセトアルデヒド脱水素酵素2型の遺伝子診断結果を利用した健康指導介入を行った。その結果、介入群では週飲酒量が減少傾向を示した。
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