研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究は近年開発された分子生物学的手法を用いた腸内細菌叢の簡便な測定方法を用いて、一般地域住民の腸内細菌叢を把握し、生活習慣病を惹起する運動を中心とする各生活習慣因子と腸内細菌叢の発現パターンとの関わりを解明し、新たな健康指標、生活習慣病のスクリーニング指標としての腸内細菌叢の有効性、運用性の可能性を検証する。また、本研究は本講座が実践する岩木健康増進プロジェクトのプロジェクト健診(成人健診)のなかで、本研究課題に関わる調査、研究を行った。その結果、生活習慣病の一つであり、他の生活習慣病の主たる発症要因とも言える肥満と腸内細菌叢の発現パターンに有意な関連がみられることが明らかとなった。すなわち、本結果ではOTU332(Lactobacillales:乳酸菌群)において男女共に「肥満群」、「標準群」に比して「やせ群」の比率が有意に高く、Lactobacillalesが体格、肥満に影響を与える可能性が示唆された。また、このことは乳酸菌が肥満の予防因子となる可能性を示唆すると考えられた。なお、肥満以外の各種生活習慣病と腸内細菌叢の発現パターンとの関連は、現在、詳細な解析をさらに進めており、検討中である。
すべて 2012 2011 2010
すべて 雑誌論文 (7件) 学会発表 (7件)
Hirosaki Med J
巻: 62(1) ページ: 7-17
J Orthop Sci
巻: 16(6) ページ: 704-9
Biol Trace Elem Res
巻: 144(1-3) ページ: 396-406
Luminescence
巻: 26(6) ページ: 557-64
Psychiatry Clin Neurosci
巻: 55(1) ページ: 109-11
腸内細菌による肥満への影響体力・栄養・免疫学雑誌
巻: 20(2) ページ: 137-139