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2009 年度 実績報告書

ビスフェノールAの周産期曝露が老化ラットの運動機能におよぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 21651025
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都

研究代表者

新海 正  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都, 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10154387)

キーワード老化 / ラット / 内分泌かく乱物質 / ビスフェノールA / 運動
研究概要

胎児期でのビスフェノールA曝露の影響がそのまま継続し,中年期や高齢期に至ったときの運動機能への関与が懸念されている.そこで,実験動物を用い,周産期でのビスフェノールA曝露と中齢・老齢期になったラットの運動機能との関係について,動物の行動学的解析と小脳の形態学的解析の結果を対比しながら検討し,運動の制御・調節の変化と小脳の構造変異の関係を明らかにすることを主目的として研究を継続中である.さらに,得られた結果をもとに,加齢に伴うヒトの運動機能障害とビスフェノールA曝露との関連について討議する予定である.
実験にはWistarラットを用いている.すべての実験動物は,東京都健康長寿医療センター研究所実験動物施設のSPF環境にて,厳密に管理された条件下で飼育した.ビスフェノールAを曝露した仔ラットを作成するために,母ラットとして3ヶ月齢の雌ラットをもちい,ビスフェノールAを1週間経口投与した後,交尾・妊娠させ,さらに継続して出産から授乳,離乳期まで母ラットにビスフェノールAの投与を続けた.ビスフェノールAは0(対照),0.1(低用量),100(高用量)mg/kg/dayの3段階に分けて投与した.これにより,小脳形成に最も重要な時期(胎児期-新生児期)にビスフェノールA曝露された仔ラットできたと考える.上記の処理により低用量処理ラット(雄15匹,雌14匹),高用量処理ラット(雄14匹,雌21匹),無処理ラット(雄8匹,雌15匹)を得ることができた.これらの仔ラットは,中齢期(10-12ヶ月齢)および老齢期(20-24ヶ月齢)に達した時に今後のビスフェノールAの実験にもちいるために,通常条件下で飼育中である.なお,生後4週齢を経過したラットの体重は,雌雄ともに処理群と無処理群との間に有意な差は認められず,ビスフェノールAの急性的な影響はないと考えられる.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] A novel model for aging reasarch2010

    • 著者名/発表者名
      Kuramoto, K., Shinkai, T., et al.
    • 雑誌名

      Geriatr. Gerontol Int. 10

      ページ: 94-101

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 両生類の生活環に対する強磁場の影響-初期発生の形態学的および分子生物学的解析-2010

    • 著者名/発表者名
      柏木昭彦, 新海正, 他
    • 雑誌名

      Space Utilization Res. 26

      ページ: 232-235

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The longevity of spontaneous dwarf rat(SDR)and a possibility of a new animal model for aging research2009

    • 著者名/発表者名
      Shinkai, T., Kuramoto, K, et al.
    • 雑誌名

      J.Neutrition Health Aging 13

      ページ: S551

    • 査読あり
  • [学会発表] 両生類の生活環に対する強磁場の影響-初期発生の形態学的および分子生物学的解析-2010

    • 著者名/発表者名
      柏木昭彦, 新海正, 他
    • 学会等名
      宇宙利用シンポジウム(第26回)
    • 発表場所
      相模原市(神奈川)
    • 年月日
      20100125-20100126
  • [学会発表] 自然発症矮小ラットの長寿に対する皮下脂肪の効果2009

    • 著者名/発表者名
      新海正,金子孝夫,佐々木徹,田原正一,野本茂樹,野本恵美,倉本和直,近藤昊
    • 学会等名
      第34回日本比較内分泌学会大会
    • 発表場所
      豊中市(大阪)
    • 年月日
      20091022-24
  • [学会発表] 自然発症矮小ラットの長寿と皮下脂肪の関係2009

    • 著者名/発表者名
      新海正,金子孝夫,佐々木徹,田原正一,野本茂樹,野本恵美,倉本和直,近藤昊
    • 学会等名
      日本動物学会第80回大会
    • 発表場所
      静岡市
    • 年月日
      20090917-19
  • [学会発表] Longevity of Spontaneous Dwarf Rat(SDR)and a possibility of a new animal model for aging research2009

    • 著者名/発表者名
      新海正
    • 学会等名
      XIXth IAGG World Congress of GERONTOLOGY and GERITRICS
    • 発表場所
      Paris, France
    • 年月日
      20090705-20090709
  • [学会発表] 自然発症矮小ラットの寿命延長に対する皮下脂肪の影響2009

    • 著者名/発表者名
      新海正, 金子孝夫, 佐々木徹, 田原正一, 野本茂樹, 野本恵美, 倉本和直, 近藤昊
    • 学会等名
      第32回日本基礎老化学会大会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      20090619-20090620
  • [学会発表] 脂肪と寿命の絶妙な関係2009

    • 著者名/発表者名
      新海正
    • 学会等名
      芝浦工業大学先端工学研究機構キックオフシンポジウム
    • 発表場所
      さいたま市
    • 年月日
      2009-10-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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