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2010 年度 実績報告書

微生物機能を利用した廃水からの金属回収とそれを用いた金属ナノ粒子の合成

研究課題

研究課題/領域番号 21651040
研究機関大阪大学

研究代表者

惣田 訓  大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30322176)

研究分担者 池 道彦  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40222856)
清 和成  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80324177)
キーワード微生物 / 金属ナノ粒子 / 排水処理 / 資源回収 / セレン化カドミウム / テルル化カドミウム
研究概要

現在のセレン化カドミウム半導体微粒子の合成方法は有害な薬品や溶媒、また300℃という高温条件が必要なため、高コストであり、より低コストかつ環境調和型の合成方法が求められている。そこで生物が無機鉱物を作り出す作用を応用し、微生物の代謝機能を利用したセレン化カドミウムの合成法を提案した。これは微生物により、水溶性のセレンオキソアニオンをカドミウム存在下で-II価のセレン化物にまで還元させ、カドミウムと反応させるという発想である。生物反応を利用するために低コスト、低エネルギーかつ環境調和型の新しい合成方法となりうる。昨年度は、亜セレン酸およびカドミウムをそれぞれ1mM含有する培地で両者が50-70%ほど同時に減少し、培養液がCdSe粒子と類似した特有の赤茶色に呈色する集積培養系を得た。本年度は、微粒子中でのセレンとカドミウムの存在形態、細胞中の微粒子の分布状況を明らかとすることで、微生物がCdSeナノ粒子を合成することを検証することを目的とした。培養液から抽出した固形分を表面元素分析に供したところ、セレンとカドミウムの主要なピークが確認された。また、透過型電子顕微鏡観察により、細胞の内部または表面に10-20nmの微粒子が蓄積していることが観察された。抽出した微粒子の元素分析ではSe/Cd比が1.22と良好な値を示したことから、集積系Aはセレン化カドミウムを合成できる微生物集積系であることが示唆された。本年度は、主に微生物の反応に着目した検討を行ったが、高品質な材料として高効率に回収するためには、生化学、生物反応側からのアプローチに加え、物質評価側からのアプローチが必須であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] セレン化カドミウム合成微生物の土壌資料からの集積培養2010

    • 著者名/発表者名
      三宅將貴, 寺澤加奈子, 清和成, 惣田訓, 池道彦
    • 学会等名
      第62回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      宮崎シーガイア(宮崎市)
    • 年月日
      2010-10-28
  • [学会発表] Enrichment of bacteria from soil samples for biosynthesis of CdSe nano particles.2010

    • 著者名/発表者名
      Miyake, M., Terasawa, K., Sei, K., Soda, S., Ike, M.
    • 学会等名
      The 2nd International Conference. Research Frontiers in Chalcogen Cycle Science and Technology
    • 発表場所
      UNESCO-IHE(デルフト・オランダ)
    • 年月日
      2010-05-25

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公開日: 2012-07-19  

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