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2009 年度 実績報告書

液晶の圧電効果の評価と力学センサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21651064
研究機関高知工科大学

研究代表者

蝶野 成臣  高知工科大学, 工学部, 教授 (20155328)

研究分担者 辻 知宏  高知工科大学, 工学部, 准教授 (60309721)
楠川 量啓  高知工科大学, 工学部, 教授 (60195435)
キーワード液晶 / 圧電効果 / 力学センサ
研究概要

液晶は固体の性質を一部有するので,圧電効果を発現することが期待できる.過去の研究は静的な場合,すなわち固定された2枚の平板間に液晶を充填し,壁面での分子配向角を変えた場合や電場・磁場を印加した場合に限定されており,流動または大変形を扱った研究は皆無である.本研究では,液晶にせん断流を付加した際に発生する分極値の時間変化を調べる.すなわち,(1)液晶はせん断変形を電気エネルギーに変換する"液体状圧電体"となり得るのか,(2)もしそうであるならどの程度の電圧を発生するのか,(3)歪み,歪み速度,および力を計測するセンサに応用可能かについて数値計算と実験から詳細に検討する.本研究が成功すれば,如何様にも小さく,如何様な形状にも適合できる歪み計,歪み速度計,さらには微弱な力を計測できる力学センサの開発が可能となる.
平成21年度は,平板駆動型と円筒回転型の2種類の流れ場を対象として,液晶にせん断を付加した場合の分子配向分布と分極値について数値計算により検討した.2枚の平板間に充填された液晶に,片方の平板を平面方向に相対駆動させてせん断を加えた場合,2枚の壁面間に発生する分極値は壁面での分子配向角の差に依存することがわかった.また,二重円筒間のせん断流れの場合には,内筒径が大きくなると2πねじれた配向角分布の発生確率が高くなることから,流路の曲率が分子配向挙動に大きな影響を及ぼすことを明らかにした.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 欠陥対消滅が誘起する液晶流動(第2報,速度分布の数値計算)2010

    • 著者名/発表者名
      蝶野成臣, 辻知宏, 黒岩正寛
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(B編) 76

      ページ: 20-27

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 液晶駆動型マイクロアクチュエータの開発(第3報,平行平板間速度分布の可視化)2009

    • 著者名/発表者名
      松見隆紀, 辻知宏, 蝶野成臣
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(B編) 75

      ページ: 953-958

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Numerical analysis of characteristics of microactuators driven by liquid crystals2009

    • 著者名/発表者名
      S.Chono, T.Tsuji
    • 雑誌名

      Chemical Engineering Science 64

      ページ: 4625-4631

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ネマティック液晶の二重円筒間周方向背流の数値計算2009

    • 著者名/発表者名
      辻知宏, 蝶野成臣, 山崎一
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(B編) 75

      ページ: 2413-2420

    • 査読あり
  • [学会発表] 同心二重円筒内せん断流れにおける液晶分子のタンブリング挙動2009

    • 著者名/発表者名
      井上大樹, 辻知宏, 蝶野成臣
    • 学会等名
      日本流体力学会年会2009
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2009-09-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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