研究課題/領域番号 |
21651067
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
田中 正俊 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (90130400)
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研究分担者 |
和田 直久 東洋大学, 生命科学部, 教授 (20120355)
関谷 隆夫 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (60211322)
大野 真也 横浜国立大学, 工学研究院, 特別研究教員 (00377095)
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キーワード | ナノバイオ / 光物性 / 表面、界面物性 / マイクロ・ナノデバイス / 生体分子 |
研究概要 |
本年度の主な研究計画に従って、下記の1.、2.を進めた。 1.原子層単位で酸化したSi(001)表面へのGFP極薄膜の作成 超高真空槽にターボポンプを設置し、Si(001)表面を清浄化してその表面を原子層単位で酸化できるようになった。室温で圧力1x10^<-4>Paの酸素に露出すると第一層が酸化、酸素圧力2.7x10^<-4>Paで635℃で熱処理すると第二層まで酸化する。さらに、パルスバルブを用いて緑色蛍光タンパク質(GFP)溶液(Tris-HCl緩衝液)を真空槽に導入し、細管の先からシリコン表面に噴射する機構を作成した。 2.GFP極薄膜の蛍光、反射の測定 使用できるGFP溶液が極めて微量(25μl)なためか、未だにGFP分子がSi(001)表面に付着したかどうか、表面差分反射分光でも蛍光でも確認できていない。今後、噴射軸の調整、希釈溶液の使用などで成膜の改善を試みる予定である。 超高真空中でのGFP成膜が確認できない場合に備えて、仕事関数が異なる表面をいくつか用意してその表面に大気中でGFP溶液を付着させ、蛍光スペクトルや表面差分反射分光スペクトルを測定することも計画している。仕事関数が異なれば、GFP分子と表面との電荷移動が、そしてタンパク質の荷電状態が異なって発光色に違い出てくる可能性がある。候補としては、自然酸化Si(001)表面、水素終端Si(001)表面、アクセプタ分子を蒸着したSi(001)表面などを検討している。
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