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2011 年度 実績報告書

GPUコンピューティングによる津波予報技術の革新と制度設計

研究課題

研究課題/領域番号 21651078
研究機関東北大学

研究代表者

越村 俊一  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50360847)

キーワード津波 / GPU / リアルタイムコンピューティング / 津波警報
研究概要

ゲーム機等に搭載されている汎用のグラフィックプロセシングユニット(GPU)を利用した,超高速かつ低コストな津波予測システムを開発し,浸水域・浸水深・家屋被害の津波到達前予測を実現する革新的な津波予報技術の基礎を築く.また,この新しい津波予報技術を次世代の「津波速報」と位置づけ,予測内容の質と量に対応した津波予報区,および予報内容・情報伝達体制を含めた新しい津波予報の制度を検討した.
これまでの研究を総括し,次世代津波速報のためのGPUコンピューティング技術の基盤を構築し,全国を対象とした津波到達前予測を踏まえたシミュレーション拡張の技術的要件を明らかにした.日本近海で発生するいかなる地震津波に対しても到達前に計算を終了させて津波到達時間・沿岸津波高・浸水域・浸水深・家屋被害棟数・津波継続時間を予測することを目標とし,システムの計算速度を対象領域の大きさ,計算に利用するメッシュ数およびGPUのスペックとの関連で検証した.この技術を次世代の津波速報と位置づけ,実用化するための技術的要件を明らかにした.
低コストかつ実用的なシミュレーションシステムを,2種類のGPUを用いて試作した.ひとつは,NVIDIA TESLAGPUを搭載したLinux OSのPC,もうひとつは同Quadroを搭載したMac OSのワークステーションである.どちらもCUDA Fortranでソースコードを記述し,PGIコンパイラ・アクセラレータを用いてコンパイルする環境を構築した.従来のFortranで記述し,CPUで実行するプログラムに比較し,約30倍の高速化に成功した.本システムを沿岸地域に配備することで,安価なリアルタイム浸水予測システムを構築することができる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 2009年米領サモア地震・津波の発生メカニズムの検討2011

    • 著者名/発表者名
      郷右近英臣, 越村俊一, 今井健太郎
    • 雑誌名

      土木学会論文集B2

      巻: Vol.67 ページ: I_211-I_215

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 遠地地震津波の減衰予測のためのMRMS振幅の時間減衰モデル2011

    • 著者名/発表者名
      林豊, 越村俊一, 今村文彦
    • 雑誌名

      土木学会論文集B2

      巻: Vol.67 ページ: I_216-I_220

    • 査読あり
  • [学会発表] 自然災害に関する数値シミュレーション技術の現状と課題2012

    • 著者名/発表者名
      越村俊一
    • 学会等名
      土木学会応用力学講演会
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2012-01-17
  • [学会発表] 東日本大震災における情報通信技術の役割2011

    • 著者名/発表者名
      越村俊一
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2011-12-15
  • [学会発表] 地震被害予測の現状と課題2011

    • 著者名/発表者名
      越村俊一
    • 学会等名
      2011年災害研究フォーラム
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-14
  • [学会発表] 東北地方太平洋沖地震津波の被害と教訓2011

    • 著者名/発表者名
      越村俊一
    • 学会等名
      シンポジウム:大地震・大津波に備えて,-海からの視点で考える
    • 発表場所
      神戸(招待講演)
    • 年月日
      2011-10-31

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公開日: 2013-06-26  

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