研究課題/領域番号 |
21651080
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石川 達也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60359479)
|
研究分担者 |
山下 聡 北見工業大学, 工学部, 教授 (00174673)
|
キーワード | 自然災害 / 地球温暖化ガス排出削減 / 環境技術 / 地盤工学 / 天然ガス / 凍結融解 / 凍上 / 舗装工学 |
研究概要 |
1.凍結融解履歴載荷型透気試験装置の製作 新規開発する凍結融解履歴載荷型透気試験装置の要求性能を明らかにするために、予備試験として一般的な三軸試験装置を改良し凍結・未凍結の三軸供試体の透気試験を実施した。この結果、供試体上下端部の排気経路の面積やメンブレンと供試体の密着性が透気係数に影響を及ぼすことが明らかとなったため、これらの問題点を改善した試験装置を製作した。 2.原位置透気試験装置の製作と性能確認試験の実施 凍結時および融解時の不飽和地盤の透気係数を計測・評価するため、模型地盤の原位置透気試験が実施可能な試験装置を新たに開発するとともに、その性能確認試験を室内および屋外で実施し、凍結融解作用を受ける不飽和砂質土地盤の透気性評価方法について検討した。その結果、以下のような知見が得られた。 (1)地温0℃以上では透気係数の変化はほとんど認められないが、地温0℃以下になると僅かながら低下し、その低下幅は高飽和度ほど増加する。このことは、間隙水が凍結して膨張すると、非凍上性地盤材料の場合でも空気の通り道が狭くなり、透気係数が減少することを示している。 (2)凍土・未凍土とも空気間隙比の増加に伴い透気係数も増加しており、土の透気性は、全体積に占める間隙空気の割合に依存する。このため、空気間隙比でデータ整理をした場合、不飽和地盤の透気係数に及ぼす凍結作用や含水状態の影響を統一的に説明できる可能性がある。 (3)本研究で得られた未凍土の透気係数は、既往の研究成果と定性・定量的にほぼ一致する。このため、本研究で提案した凍結融解作用を受ける不飽和砂質土地盤の透気試験方法は、不飽和状態にある凍土、未凍土の透気係数を評価可能である。
|