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2010 年度 実績報告書

ミトコンドリアに存在する未知のアセチル化酵素の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21651086
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

伊藤 昭博  独立行政法人理化学研究所, 吉田化学遺伝学研究室, 專任研究員 (40391859)

キーワードアセチル化酵素 / ミトコンドリア / タンパク質アセチル化 / ピルビン酸脱水素酵素複合体
研究概要

タンパク質のアセチル化は、核において遺伝子発現を制御する主要な翻訳後修飾である。最近、ミトコンドリアには多数のアセチル化タンパク質の存在が示唆され、アセチル化は核と同様にミトコンドリアにおいても主要な翻訳後修飾である可能性は高いが、ミトコンドリアに局在するアセチル化酵素の存在は不明である。そこでゲノムワイドなsiRNAライブラリーを用いて、ミトコンドリアに存在する未知のアセチル化酵素の同定することを目的とした。具体的には、研究代表者が同定したアセチル化ミトコンドリアタンパク質であるHMG-CoAlyase(HMGCL)のアセチル化レベルを減少させるようなsiRNAオリゴをスクリーニングすることにより、アセチル化酵素を探索した。約21,000のヒト遺伝子を標的としたダーマコン社のゲノムワイドなsiRNAライブラリーから、ミトコンドリアのプロテオーム等のデータベースでミトコンドリアに局在すると予測された1,373遺伝子についてHMGCLを恒常的に発現させたHeLa細胞を用いてスクリーニングした。その結果、ピルビン酸脱水素酵素複合体の構成因子であるpyruvate dehydrogenase α1 (PDHA1)および、dihydrolipoamide S-acetyltransferase (DLAT)のノックダウンによりHMGCLのアセチル化が顕著に低下することを見出した。興味深いことに、PDHA1あるいはDLATのノックダウンは、ヒストンのアセチル化レベルにはほとんど影響をおよぼさなかった。
本研究において、ピルビン酸脱水素酵素複合体による新規ミトコンドアタンパク質のアセチル化調節機構を示唆する結果を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Histone deacetylase inhibitors block NF-κB-dependent transcription by interfering with RNA polymerase II recruitment.2011

    • 著者名/発表者名
      Furumai R
    • 雑誌名

      Cancer Sci.

      巻: (In press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The role of class I histone deacetylase (HDAC) on gluconeogenesis in liver.2010

    • 著者名/発表者名
      Oiso H
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun.

      巻: 404 ページ: 166-172

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Total synthesis of (+)-chaetocin and its analogues : their histone methyltransferase G9a inhibitory activity.2010

    • 著者名/発表者名
      Iwasa E
    • 雑誌名

      J Am Chem Soc.

      巻: 132 ページ: 4078-4079

    • 査読あり
  • [図書] ケミカルエピジェネティクス-化合物によるエピジェネティクス情報の制御2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤環
    • 総ページ数
      122-130
    • 出版者
      羊土社 実験医学

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公開日: 2012-07-19  

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