今年度はマンガ吹き出し風セリフの提示をモバイル・プロジェクタとモバイルデータ保存器(iPod touch)を用いて行った。これらの機器を用いたことによって、観客参加型の人形劇を演じることができた。観客はあらかじめ登録されているセリフの中から、そのときの状況に最も適したセリフを登場人物になったような気持ちで選択する。選択されたセリフは舞台上のスクリーンに投影される。投影されたセリフは観客全員で見ることができるため、場の一体感が創出された。 観客参加型人形劇の詳細は以下である。演題:「注文の多い料理店(宮沢賢治)」、効果音・擬音語・擬態語・背景画像・周辺人物:デジタルコンテンツ、短焦点液晶プロジェクタで背景スクリーンに80インチサイズで投影、人形:パネルボードを用い表面と裏面で異なるデザイン、セリフ:あらかじめセリフなどが保存されているモバイルデータ保存器と手の平サイズのモバイルプロジェクタを接続したシステム。 人形劇の鑑賞は筑波技術大学1年生15人の参加を得た。上演後に記述式のアンケートを実施した。その他、つくば市民講座「インクルーシブデザインワークショップ」で上演し、耳の不自由な方、目の不自由な方、車いすを利用されている方、お年寄りや小さな子供さんなど、様々な人々に人形劇を楽しんでいただけた。 年度後半に、新しいコンテンツ「きこえないってどんなこと?」の制作が完了した。平成23年7月に某小学校にて上演予定である。
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