研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究で、自著の装幀に深くかかわってきた室生犀星の造本意識が、同時代の作家たちと比較して特異であることを明らかにした。また、装幀や造本に関する議論が盛んになされ、それ以降に影響を与えていった昭和10年前後を中心に、作家と装幀家の思惑を探った。さらに、ブックデザイナーの出現により、装幀から作家の色が薄れてき始めた昭和30年代に注目した。本研究から、作家、画家、出版社の各々の思惑を整理し、活字文化と美術とが共鳴していく過程を明らかにするという新たな展望を得た。
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日本文学研究
巻: 第46号 ページ: 28-38