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2011 年度 実績報告書

近代ヨーロッパ文学における「人種」問題の研究―EU型多文化共生論への寄与

研究課題

研究課題/領域番号 21652033
研究機関関西大学

研究代表者

柏木 治  関西大学, 文学部, 教授 (10214298)

研究分担者 浜本 隆志  関西大学, 文学部, 教授 (40103387)
キーワード人種理論 / 初期人類学 / 東方通詞 / オリエンタリズム
研究概要

本年度は研究期間の最終年度にあたり、過去2年間の研究を発展的に総括することが主たる目的であった。研究実施計画に沿って研究をすすめたが、その具体的成果は以下のとおりである。
1.近代ヨーロッパによって産出された「人種」理論に関わる科学的ディスクールの変遷を再検討しつつ、(1)植民地における人種混淆の表象とその社会的影響について、(2)人種階梯に関する「科学的」イデオロギーと男女間の序列的位置づけとの相関性について、それぞれ明らかにした。
2.人類学の誕生との関係のなかで人種理論をとらえなおす意図のもと、とくに19世紀初頭の「人間観察家協会」の位置づけについて検討した。
3.こうした科学的ディスクールが具体的に文学テクストのなかにどのような影響を及ぼしているかについては、資料が膨大であるために、現時点ではまだ十分に達成できたとはいえず、現在も研究を継続中である。とはいえ、イスラーム世界との関係については、研究実施計画に挙げていたヨーロッパにおける「トルコの表象」を追うなかで、オスマン帝国内で通訳として活動した一群の人びと(東方通詞)、さらにはそうした人材を養成する機関にあらたに光をあてることができた。これはこれまでほとんど言及されてこなかった部分である。
なお、EUへのパースペクティヴとして、「パン・ヨーロッパ運動」の系譜についてもとりあげ、とくに日本とも縁のあるリヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーに焦点を定めて論及した。
研究期間としては本年度で終了であるが、過去3年間の研究を総括する意味で、これまでの成果を、1.初期人間学と人種論の展開、2.世界の読解と科学的ディスクール、3.エキゾティシズムとゼノフォビア、4.EUへのパースペクティヴ、という論点を軸に書物にまとめ、刊行したいと考えている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 「人間観察家協会」と初期人間学的まなざし2011

    • 著者名/発表者名
      柏木治
    • 雑誌名

      東西学術研究所創立六十周年記念論文集

      巻: 単行本 ページ: 33-50

  • [雑誌論文] 「言語少年」と東方通詞2011

    • 著者名/発表者名
      柏木治
    • 雑誌名

      仏語仏文学

      巻: 38 ページ: 1-23

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本のナマハゲとヨーロッパのクランプス2011

    • 著者名/発表者名
      浜本隆志
    • 雑誌名

      東西学術研究所創立六十周年記念論文集

      巻: 単行本 ページ: 223-246

  • [学会発表] ドイツにおける移民問題2011

    • 著者名/発表者名
      浜本隆志
    • 学会等名
      関西大学東西学術研究所
    • 発表場所
      関西大学(大阪府)
    • 年月日
      2011-12-17
  • [図書] 東西文化の翻訳2012

    • 著者名/発表者名
      内田慶市、柏木治編訳
    • 総ページ数
      434
    • 出版者
      関西大学出版部
  • [図書] EUと日本学2012

    • 著者名/発表者名
      藪田貫、浜本隆志共編
    • 総ページ数
      226
    • 出版者
      関西大学出版部
  • [図書] 「窓」の思想史2011

    • 著者名/発表者名
      浜本隆志
    • 総ページ数
      270
    • 出版者
      筑摩書房
  • [図書] ヨーロッパ・ジェンダー文化論2011

    • 著者名/発表者名
      浜本隆志、柏木治, 他共編
    • 総ページ数
      285
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2013-06-26  

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