研究課題/領域番号 |
21652048
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
内海 由美子 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (20292708)
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研究分担者 |
黒沢 晶子 山形大学, 基盤教育院, 教授 (50375333)
仁科 浩美 山形大学, 大学院・理子工学研究科, 准教授 (10431644)
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キーワード | 外国にルーツを持つ母親 / ライティング・ストラテジー / 日本語習得支援 / 結婚移住女性 / 読み書き能力 / 社会参加 |
研究概要 |
平成21年度は、山形市、米沢市を調査地として、外国にルーツを持つ母親17人(漢字圏出身者15名、非漢字圏出身者2名)と、外国にルーツを持つ子どもを担任したことのある小学校教諭・幼稚園教論2名に聞き取り調査を行った。山形県は漢字圏(韓国、中国)出身者が多く、非漢字圏出身の母親を対象とすることができにくかったため、新たな調査地として甲府市と横浜市を加え、甲府市では非漢字圏出身の母親2名、小学校教諭2名、中学校教諭1名に聞き取り調査を実施した。聞き取り調査を通してラポールが取れた対象者には、その場で連絡帳の提供を依頼した。その結果、14人の協力が得られ、23冊の連絡帳を借りて複写することができた。書きことばの資料収集は平成22年度に予定していたが、聞き取り調査とリンクして行うことでスムーズな資料提供につながった。調査と並行して、音声データの文字化作業と、書きことば資料の入力作業を行っている。また、甲府市、横浜市では、非漢字圏出身の母親を中心に、聞き取り調査と書きことば資料の収集を継続する予定である。 21年度に、富谷玲子(神奈川大学・外国語学部・准教授、研究者番号40386818)が連携研究者として加わり、音声データ文字化のマニュアルを作成した。22年度には、横浜市で聞き取り調査と書きことば資料の収集を行う。 22年3月28日に京都大学で共同開催した*「公開国際研究会『移民の社会統合と読み書き能力を考える』」において、21年度の調査から得られた知見をもとに、結婚移住女性にとっての日本語読み書き能力の必要性と重要性について議論した。 *科研費(課題番号20401024、代表:松岡洋子)、神奈川大学学内共同研究(代表:富谷玲子)との共同開催である。
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