研究概要 |
消費財に焦点を当ててユーザーイノベーション現象の調査対象を選定した。その結果,本年度は登山市場とマウンテンバイク市場の調査を行い,イノベーティングユーザーの特性を抽出した。 登山市場に関しては,各種登山連盟,大学登山部,登山用品店に協力を仰ぎ,面接によるインタビュー調査およびアンケートを実施した。協力をいただいた団体等は以下である。日本勤労者山岳連盟,日本山岳協会,東京都山岳連盟,早稲田大学ワンダーフォーゲル部,法政大学ワンダーフォーゲル部,ICI石井スポーツ神田・新宿店,好日山荘池袋店。 従来研究で得られていたアウトドア製品市場におけるイノベーティングユーザーの特徴を命題の形でまず整理した。その上で,従来研究におけるイノベーティングユーザーの特徴が日本市場においても成立するという大きな仮説のもとで,従来研究により得られている各特徴の命題を仮説として日本の登山市場でそれらが成立しているかの検証を統計的検定により行った。さらに,抽出された特徴をい述べ-ていんぐユーザーの特徴をした場合に,イノベーティングユーザーとノンイノベーティングユーザーと判別する判別分析を行い,今回の調査から得られた特徴により70%以上の的中率を得ることができた。 次に,コミュニティのネットワーク構造を明らかにするために,マウンテンバイク市場についてユーザーに対するアンケート調査をwebを通じて実施した。その結果からユーザーイノベーション現象を再現するネットワークの構築を行うことができた。
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