研究課題/領域番号 |
21653040
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
吹野 卓 島根大学, 法文学部, 教授 (70228873)
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研究分担者 |
江口 貴康 島根大学, 法文学部, 准教授 (10248601)
片岡 佳美 島根大学, 法文学部, 准教授 (80335546)
福井 栄二郎 島根大学, 法文学部, 准教授 (10533284)
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キーワード | 過疎化 / 高齢化 / 共感 |
研究概要 |
本研究は、学生による「聞き書き文集」等の発行という「働きかけ」を含む試みを通じて、過疎高齢化が進行する集落共同体における共感形成の問題について考察していくこと、およびこのような「働きかけ」が持続可能な方法としての自治体による新人研修への応用フォーマット作りを目的としている。 計画に従って、23年9月に松江市忌部地区で聴き取り調査を行い、その結果を聞き書き文集として発行し当該地域への「働きかけ」としてフィードバックするという試みを行った。 またその効果等について翌2月に研究代表者と分担者が当該地区を再訪問し文集が地区内でどのように読まれたか等に関する聴き取り調査を行った。なお、今年度は文集に地域の小学生5年生の作文を掲載するのど地域における世代間での共感形成に資する試みを行っており、その効果についても一定の知見を得ることができた。 21年度からの一連の研究成果にもとづき、23年度は過疎・高齢化が進む集落における互助的発想の限界と「共感」のもつ意味について論文の執筆も行った。 一方、新人研修への応用フォーマット作りについても、昨年度に引き続き、雲南市の新人研修として「聞き書き文集」プロジェクトを実施し、その効果について確かめることができた。 また、自治体の新人研修以外の応用として、出雲市で活動としている女性団体との協力による聞き書き文集作成の話もあった。このように、23年度は応用フォーマット作りもほぼ完成したと言えよう。
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