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2011 年度 実績報告書

問題解決場面における社会心理学方法論拡張の可能性:個人焦点の方法論を越えて

研究課題

研究課題/領域番号 21653060
研究機関東京大学

研究代表者

唐沢 かおり  東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (50249348)

研究分担者 山口 裕幸  九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (50243449)
戸田山 和久  名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (90217513)
キーワード研究方法論 / 心の哲学 / 機能主義
研究概要

1.個人焦点の方法論の帰結と、その拡張可能性の検討
個人の心に焦点を当てた従来の社会心理学のパラダイムのもつ、方法論上のメリット、デメリットを論じ、その議論を通して、個人の心の機能を表現する概念が、集団心的な概念に拡張が可能であるかを考察した。集団心的概念への拡張については、心の哲学における「心の実在性」に関する議論を再検討し、集団における「心的なもの」が、道具主義的、機能主義的な観点から概念化可能であることを、認知心理学を擁護してきたFodorらの論点に着目しつつ明らかにした。また、機能主義を推し進めるための条件として、①機能的集団の行動がターゲットであること、②したがって、「日本人」などの「集合」としての集団概念は、機能主義的には扱い得ないこと、③何らかの形で、機能として導入する概念の実在性が保証されていること、の3点を明らかにした。
2.個人焦点の方法論の功罪についての総合的議論
社会心理学者が陥りがちな「方法論的個人主義への偏向」といった、実証研究を進めていく際に待ち受ける「罠」についての考察を深化させ、それにどのように向き合うべきなのか、また、社会心理学の望ましい研究方向として、どのような可能性があるのか、などについて、研究会、ワークショップ等を通じて、総合的に議論を行った。その中で、「ミクロ-マクロに及ぶ変数間の関係づけとしての社会心理学」という視点を見出し、ネットワーク的統合知としての社会心理学のあり方が、一つの有望な可能性であることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 大学初年次学生の分野別の科学のイメージ ―天文学イメージの特異性2011

    • 著者名/発表者名
      豊沢純子・唐沢かおり・戸田山和久
    • 雑誌名

      科学技術社会論研究

      巻: 8 ページ: 151-168

    • 査読あり
  • [学会発表] Making Philosophy of Science Work

    • 著者名/発表者名
      Kazuhisa Todayama
    • 学会等名
      Workshop on East-Asian Analytic-Philosophy
    • 発表場所
      台北
    • 招待講演
  • [学会発表] 「集団錯誤の呪縛」からの解放と、その後。 ―社会心理学方法論の再検討

    • 著者名/発表者名
      山口裕幸・唐沢かおり・戸田山和久・ 出口康夫
    • 学会等名
      応用哲学会年次大会
    • 発表場所
      京都大学
  • [図書] 心と社会を科学する2012

    • 著者名/発表者名
      唐沢かおり・戸田山和久
    • 総ページ数
      221
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [図書] 「科学的思考」のレッスン2011

    • 著者名/発表者名
      戸田山和久
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      日本放送出版協会

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公開日: 2014-07-24  

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