研究概要 |
,本研究は,小中学校の教師の適切な児童生徒理解促進を主目的とし,それを基盤として教師の学級経営や生徒指導の改善をも支援するコンサルテーション・プログラムを開発する。本研究では,第一に教師個々人の児童生徒理解や推測のパターンをできる限り忠実に抽出する査定方法を開発する(目的A)。それによって,推測理解パターンの自覚化を促す資料を教師に提供する。第二には,教師が一般に用いている推測理解パターンを小中別・経験差別に抽出し,パターンの個人差をより明確にする基準を作成する(目的B)。第三に,査定結果を適切にフィードバックするオンライン化プログラムを,当研究グループが開発した暗黙の人格観検査をベースにして開発する(目的C)。第四に,検査者が教師とともに査定結果を検討していく過程を含めた推測理解パターン自覚化を支援する効果的なコンサルテーション・プログラムを開発する(目的D)。 当該年度は,昨年度までの教師の推測理解パターンの一般的特徴と個人差の予備的検討,ならびに教師の推測理解パターンの個人差を抽出する査定方法検討(上記「研究目的」の目的Aと目的B),さらには推測理解パターンの自覚化を支援するコンサルテーション・プログラム検討(目的D)に基づき,オンライン化プログラムを開発し,サーバへのプログラム移植を行うことに力を注いだ(目的C)1現在,'オンライン化プログラムは,教師個々人の結果のフィードバックや守秘という点から,教師の申請に基づく利用制限の上で稼働中である。
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