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2011 年度 実績報告書

地域性に適合した包括的教師ストレス改善プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21653088
研究機関中国学園大学

研究代表者

高木 亮  中国学園大学, 子ども学部, 講師 (70521996)

研究分担者 北神 正行  国士舘大学, 体育学部, 教授 (80195247)
増田 健太郎  九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70389229)
都丸 けい子  平成国際大学, 法学部, 講師 (40463822)
大野 裕己  兵庫教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (60335403)
露口 健司  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (70312139)
キーワード教師ストレス
研究概要

本研究は精神疾患事由病気休職者の「発生率」が都道府県政令市ごとに大きく異なることに注目し,地域性による規定要因を検討し,その教育経営学的または社会心理学,臨床心理学的な改善の方策の探索を行った。教職員の聞き取り調査を5回,教育行政における聞き取り調査を4回,府県の産学連携によるストレス問診データ1万8千部(教諭,養護教諭,管理職,指導主事,教育事務職員からなる),平成18年度から平成21年度までの文部科学省分限処分調査統計について検討した。その結果を次に示す。(1)都道府県政令市の精神疾患事由病気休職者の発生率は年度によるぶれが激しい。これは病気休職だけでなく病気休暇等に関するルールが自治体により異なり,現在大きな改変期にあることによる。(2)精神疾患事由病気休職の発生率はて全国一斉学力学習状況調査と強い負の相関が確認され,同時に給食費未納発生率と中程度に強い正の相関が確認された。一方,生徒指導関連の諸統計とは明確な相関は示されなかった。(3)同一府県内においても義務教育段階では特定の小・中学校が,高校においては特定の学科(例えば定時制・通信制,総合学科など)が極端にストレス傾向が深刻で,この差は自治体間の差より大きい。(4)教職員の能力開発に関する自由記述調査で特別支援学校や小規模校,大規模校の勤務経験が自らの職能の安定性や充実感,メンタルヘルスに影響していた。これは都道府県政令市ごとの採用や異動などの人事体制がメンタルヘルスの課題に介入可能性を持っていることを意味する。今後の課題として都道府県政令市というマクロな単位の地域だけでなく,市区町村や学区というミクロな単位の地域の影響力を検討し,介入方法論がもっとも有効な地域の単位を定め,改善プログラムを具体化していく必要性を指摘した。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] 都道府県ごとの教師の精神疾患を原因とした病気休職「発生率」のデータ報告III2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮、森上敏夫
    • 雑誌名

      中国学園紀要

      巻: 10 ページ: 147-153

  • [雑誌論文] 教師の精神衛生・メンタルヘルスをめぐる学校経営および教育行政の課題と展望2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 雑誌名

      九州教育経営学会紀要

      巻: 13 ページ: 63-70

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 岡山県教育委員会が発行した『危機管理マニュアル』,『管理職のためのメンタルヘルスハンドブック』の作成経緯と活用および課題2011

    • 著者名/発表者名
      森上敏夫・高木亮
    • 雑誌名

      中国学園紀要

      巻: 10 ページ: 119-128

  • [学会発表] 自由記述よりみる教師のストレス調査2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 学会等名
      九州教育経営学会第80回大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      20110000
  • [学会発表] 養護教諭のストレッサーについての研究2011

    • 著者名/発表者名
      都丸けい子
    • 学会等名
      日本学校心理学会第13回大会
    • 発表場所
      信州大学
    • 年月日
      20110000
  • [学会発表] 学校・教師にとってのソーシャルキャピタル理論と関連諸理論との関係について2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 学会等名
      九州教育経営学会第81回大会
    • 発表場所
      福岡女学院大学
    • 年月日
      20110000
  • [学会発表] "教師の精神疾患による病気休職"の分析2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮・波多江俊介
    • 学会等名
      日本教育行政学会第46回大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2011-10-01
  • [学会発表] 教師のストレスの治療と予防・開発の課題2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 学会等名
      日本健康心理学会第24回大会(委員会企画シンポジウム話題提供)
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2011-09-10
  • [学会発表] 教師の精神疾患による「病休」の現状と課題2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 学会等名
      日本教育経営学会第51回大会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2011-06-05
  • [図書] 題名「教師の多忙化を軽減するための効率化をどう図るか」,書名『校長職の新しい実務課題』2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 総ページ数
      198-200
    • 出版者
      教育開発研究所
  • [図書] 題名「教員の職場復帰への対応をどう進めるか」,書名『校長職の新しい実務課題』2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 総ページ数
      207-209
    • 出版者
      教育開発研究所
  • [図書] 題名「改めて教師のストレスを考える」,書名『教育と医学』第59巻5号2011

    • 著者名/発表者名
      増田健太郎
    • 総ページ数
      56-62
    • 出版者
      慶応大学出版会
  • [図書] 題名「教師ストレスの現状と予防、開発プログラム作成の課題」,書名『教育と医学』第59巻5号2011

    • 著者名/発表者名
      高木亮
    • 総ページ数
      63-39
    • 出版者
      慶応大学出版会
  • [図書] 題名「学校組織特性と教師ストレス」,書名『教育と医学』第59巻5号2011

    • 著者名/発表者名
      露口健司
    • 総ページ数
      70-75
    • 出版者
      慶応大学出版会
  • [図書] 題名「初任者教員のストレスを考える」,書名『教育と医学』第59巻5号2011

    • 著者名/発表者名
      増田健太郎
    • 総ページ数
      76-87
    • 出版者
      慶応大学出版会

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-07-04  

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