研究概要 |
本年度は,1年目において分析した論理的な要素とそのテキスト部分を中心として実際に,理科および社会科の中で授業実践を行った.「子どもための哲学」授業についてはすでに宮崎県や愛知県の小学校で実践を行ってきた実績がある。昨年度,プレ授業で理科授業を実施した延岡市立岡富小学校において,今年度は「子どものための哲学」授業の手法を取り入れた理科授業を行うとともに,西宮市立上ヶ原小学校において,昨年新たに日本語版を作成した「Nous」の授業実践を行い,理科及び社会科授業との接続の可能性を検討した。また,昨年,韓国・慶尚大学のPARK教授と研究協議した「子どものための哲学」の手法を取り入れた作文指導の考え方を取り入れたレポートづくりを,これらの小学校を中心として検討した.さらに,論理的推論過程を取り入れた教材開発については今年度も兵庫教育大学附属中学校において実践を通して開発した。評価については,論理的な思考能力や教科における知識が生活に適応することができるようになっているかを評価する評価票をオーセンティックアセスメントの考え方も取り入れ作成し,その有効性と妥当性を検証した.
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