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2010 年度 実績報告書

A∞代数による空間のホモトピー代数モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21654012
研究機関九州大学

研究代表者

岩瀬 則夫  九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (60213287)

キーワードA∞代数 / ホモトピー代数 / A∞圏 / 鎖複体 / 鎖複体の正規化 / 対角線写像 / バー構成
研究概要

空間に対するA∞構造の定義は、実は2種類存在し、両者ともがJ.D.Stasheffによるものである。一方は厳密な単位元の存在を要請するのにも関わらず、他方はホモトピー単位元しか必要としない。しかしながら、その同値であることのStasheffによる証明には重大なギャップがあり、これまで埋められて来なかった。ただそれにも関わらず、この二つの定義は同値であると固く信じられてきた。これに対して、Stasheffの主張するような形での証明は不可能であるが、ホモトピー単位元を持つものが別の厳密な単位元を持つものにホモトピー同値となるという意味でこの問題に決着を付けられたと考えている。具体的には、ホモトピー単位元しか持たないA∞空間に対して、特殊な形でその分類空間を構成し、これに付随する普遍射影のファイバーを取れば、これば元のA∞空間とホモトピー同値となり、さらにこれは厳密な単位元を持つA∞空間となるのである。さらにこの構成は一般化され、A∞右作用を持つ空間とA∞左作用を持つ空間の二つを取ったとき、これらに対して同時にそのA∞作用の分類空間を構成することができた。これは通常の右作用と左作用とに対して同時に構成されるtwo-sided Borel constructionをA∞作用の場合に拡張したものである。これによって、通常の作用をホモトピー的に変形してもA∞作用の意味で全くホモトピー論的な扱いに問題がないことが分かる。これを含めて現在まとめつつある60頁ほどの成果を書き留めた原稿に追加して、論文として再構成することを考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] $A_{¥infty}$構造の単位元について2011

    • 著者名/発表者名
      岩瀬則夫
    • 学会等名
      非安定ホモトピー論 指宿集会
    • 発表場所
      指宿市民会館,指宿市
    • 年月日
      2011-03-16
  • [学会発表] Two-sided Bar construction for $A_{¥infty}$ actions of an internal $A_{¥infty}$ category2010

    • 著者名/発表者名
      Norio Iwase
    • 学会等名
      Aberdeen Topology Seminar
    • 発表場所
      University of Aberdeen, U.K.
    • 年月日
      2010-09-20
  • [学会発表] Classifying space of an $A_{¥infty}$ action2010

    • 著者名/発表者名
      Norio Iwase
    • 学会等名
      Group Actions in Topology and Analysis-4th GAF Conference
    • 発表場所
      Universitadegli Studi di Milano-Bicocca, Italy
    • 年月日
      2010-09-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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