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2009 年度 実績報告書

ミューオン・電子転換過程探索に関する革新的な実験方法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21654034
研究機関大阪大学

研究代表者

青木 正治  大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80290849)

キーワードミューオン / ミューオン・電子転換過程 / レプトン・フレーバ非保存 / J-PARC
研究概要

ミューオン電子転換過程は、超対称性シーソー理論などにおいて10^<-14>程度の頻度で観測できる可能性が示唆されている。これは、素粒子の標準理論を超えたTeV領域の物理現象であり、発見されれば宇宙・素粒子の研究に大きなインパクトを与える。本研究の目的は、本邦におけるミューオン電子転換過程の実験的研究のアクティビティーを早期に立ち上げることを目指して、新しい発想にもとづく実験方法の開発を行うことにある。すなわち、プロダクションターゲット中に生成されるミューオニックアトムから直接放出される電子を測定することによってミューオン・電子過程の探索を行う実験方法の開発を行う。
本年度はJ-PARC MLFのD2ビームラインを実際に使用して、ミュオン・ターゲット中に生成されているミューオニックアトムの崩壊で発生する遅延電子の収量を実測した。これと、G4Beamlineで評価したD2ビームラインのアクセプタンスを用いることにより、ミューオニックアトムの収量として8×10^9/sec(J-PARC RCSビームパワー1MW当たり)を得た。また、J-PARC RCSからのパルス陽子ビームのパルス構造品質として、遅延タイミングでRCSから飛来してしまう陽子の割合の上限値10^<-8>を得た。この値は測定方法で制限されているため、実際はもっと小さいと思われる。
また以上の結果を元にして実験装置の概念デザインを行い、J-PARC MLFの高運動量崩壊ミュオンビームポートに大立体角新設ビームラインを設置することによってミューオン・電子転換過程の探索を<10^<-14>の領域まで推し進める提案を行った。これらの結果をEoIとして公開した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ミュオン原子生成率測定とμ-e変換実験に向けた新たな提案2010

    • 著者名/発表者名
      青木正治
    • 学会等名
      MLFシンポジウム
    • 発表場所
      いばらき量子ビーム研究センター
    • 年月日
      2010-03-30
  • [学会発表] ミューオン・電子転換過程探索実験のためのJ-PARC MLFミュオン標的におけるμ-静止効率の測定2010

    • 著者名/発表者名
      青木正治
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2010-03-22
  • [学会発表] ミューオン・電子転換過程探索実験のためのJ-PARC MLFミュオン標的におけるμ-静止効率の測定(ビームラインアクセプタンス)2010

    • 著者名/発表者名
      下村浩一郎
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2010-03-22
  • [備考]

    • URL

      http://www-kuno.phys.sci.osaka-u.ac.up/~aokim/mlf/mlf.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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