研究課題/領域番号 |
21654050
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
八尾 誠 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70182293)
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研究分担者 |
永谷 清信 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30273436)
川北 至信 日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究員 (50264015)
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キーワード | X線自由電子レーザー / 液体構造解析 / ナノ液滴 / 逆モンテカルロ法 / 極紫外自由電子レーザー / 室温イオン液体 / 構造モデリング |
研究概要 |
室温イオン液体試料のナノ液滴を生成することを目的として、エレクトロ・スプレー・イオン(ESI)化を利用する液滴試料作製装置を試作した。ESIは、乾燥窒素などの噴霧ガスと電場を併用して電荷を有する液滴を生成する手法であり、引き出し電場の正負に応じて正イオンと負イオンのいずれも生成することができるという特長を有する。製作した装置に対して、試料生成の重要なパラメータである試料流量、噴霧ガス流量、印加電圧によるビーム生成の様子を確認した後に、真空槽内に設置して生成する試料ビームの質量分析を行った。また、最終的なX線自由電子レーザーでの実験に対応するために、多段の差動排気を有する真空槽を製作し、ESI装置を設置した状態での動作確認を進めた。 将来、XFELのコヒーレント光を利用した構造モデリング手法を開発するため、まずこのイオン液体の平均構造を特定し構造モデルを構築する必要がある。そのため、典型的なイオン液体である[C4mim]【PF6】について、従来の放射光を用いた回折実験を行いた構造解析を行った。回折実験から得られた1次元の構造因子データS(Q)に対して、逆モンテカルロ法(RMC)を用いた構造モデリングを試み、実験データをよく再現する構造モデルの探索を進めた。特に、イオン液体試料のS(Q)の微細な構造を再現することを目的として、RMC法に分子力学(MM)法を組み込むことで、分子やイオンの形を保持できるRMC_MM法を採用して、解析手法の開発を進めた。
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