研究課題/領域番号 |
21654078
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
山田 裕久 独立行政法人物質・材料研究機構, 光触媒材料センター, グループリーダー (00343848)
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研究分担者 |
田村 堅志 独立行政法人物質・材料研究機構, 光触媒材料センター, 主任研究員 (80370310)
末原 茂 独立行政法人物質・材料研究機構, 光触媒材料センター, 主任研究員 (00354374)
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キーワード | 岩石・鉱物・鉱床学 / 人工・天然鉱物 / 層状ケイ酸塩 / 粘土鉱物学 |
研究概要 |
いまだ十分に解明されていない「スメクタイトーマイカ系層状ケイ酸塩の本質」を追求ために、以下の研究を推進した。 Mg-Al系およびZn-Al系スメクタイトーマイカ系列の層状ケイ酸塩の層電荷を変数として、一連の水熱合成(圧力100MPa、温度200-800℃)を行った。合成物は、XRD、TEM、IR等を用いて特徴づけ、その化学組成・結晶度・膨潤特性との相関を検討した。さらにその光触媒活性も検討した。剥離挙動の解明のために天然のセリサイト、バーミキュライトのアルキルアンモニウム処理による有機無機複合体の調製・評価、ポリマーと複合化を行いモルフォロジー観察を行った。得られた有機無機複合体中のアルキルアンモニウム分子はスメクタイトの場合と異なり、層間においてパラフィン型配列している。ポリマーとの複合化ではスメクタイトと同様1層(厚さ約1nm)レベルまで剥離することが可能であり、剥離した単層シートはスメクタイトよりも高いアスペクト比を示した。理論的アプローチとして、パラゴナイト、モスクバイト(白雲母)の2Mモデル(原子数)を構築し、Mg/Alの置換計算により全エネルギーの視点からAl-avoidanceが再現されていることを確認しつつ、その一方でMgとAlの原子ポテンシャルをミックスした仮想結晶近似モデルの有効性について検討し、密度汎関数摂動法による仮想結晶近似モデル物質の(フォノン)比熱や、層間イオンの置換(Na→K、K→Na)による自由エネルギーめ変化(△H)の計算結果は、実験値を非常によく再現しており、その有効性が確認された。
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