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2009 年度 実績報告書

光学活性ホスファクラウン誘導体の合成と応用

研究課題

研究課題/領域番号 21655049
研究機関京都大学

研究代表者

森崎 泰弘  京都大学, 工学研究科, 講師 (60332730)

キーワードクラウンエーテル / 光学活性 / 不斉リン原子 / ホストゲスト / 遷移金属配位
研究概要

これまでに代表者は不斉リン原子を主鎖骨格に有する光学活性18-ホスファクラウン-6誘導体の合成に成功してる。そこで本年度の研究では、空孔サイズ(環員数)の異なる光学活性15-ホスファクラウン-5、21-ホスファクラウン-7誘導体の合成を試みた。合成反応条件は環員数によって異なり、その最適化条件を詳細に検討することにより、15-ホスファクラウン-5誘導体が単離収率5%で得られ、21-ホスファクラウン-7誘導体が単離収率18%で得られた。これら最適化条件に関しては引き続き検討している。
さらに、光学活性18-ホスファクラウン-6を遷移金属錯体の支持配位子として用い、α,β-不飽和ケトン類に対する芳香族化合物の不斉1,4-付加反応を試みた。その結果、パラジウム錯体触媒として3mol%のPdCl2[(S,S)-18-ホスファクラウン-6]を用い、6mol%のAgSbF6存在下、シクロペンテノンとフェニルボロン酸とを反応させたところ、対応する1,4-付加生成物であるフェニル置換シクロペンタノンが収率90%かつR体の鏡像異性体過剰率85%で得られることを明らかにした。本反応は、ロジウム等他の金属を用いた場合は効率よく進行せず、鏡像異性体過剰率も15%程度と低い値であった。また、ホスファクラウン以外の配位子を用いたところ、鏡像帯異性体過剰率は著しく低下または逆の立体(S体)を有する生成物を与えた。本反応の反応中間体の補足を試みると同時に、さらなる鏡像異性体過剰率を目指して検討を行いたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] P-キラルホスフィンをビルディングブロックとして用いる環状リン化合物の合成2010

    • 著者名/発表者名
      森崎泰弘
    • 学会等名
      第六回有機元素化学セミナー
    • 発表場所
      京都大学宇治キャンパス
    • 年月日
      2010-02-19
  • [学会発表] Practical Synthesis of Cyclic Phosphorus Compounds Using P-Stereogenic Phosphines as Building Blocks2009

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Morisaki, Hiroaki Imoto, Yuko Ouchi, Yoshiki Chujo
    • 学会等名
      IKCOC-11
    • 発表場所
      Ringa Royal Hotel Kyoto
    • 年月日
      2009-11-12
  • [学会発表] 不斉ホスフィン化合物を利用した環状リン化合物の立体制御合成2009

    • 著者名/発表者名
      井本裕顕・森崎泰弘・中條善樹
    • 学会等名
      第20回基礎有機化学討論会
    • 発表場所
      群馬大学
    • 年月日
      2009-09-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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