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2009 年度 実績報告書

マイクロ波化学プロセスの促進機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21655058
研究機関愛媛大学

研究代表者

小島 秀子  愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20304644)

キーワードマイクロ波 / 有機合成 / 反応促進
研究概要

マイクロ波照射は、有機合成反応の反応時間を時間単位から分単位へと大幅に短縮する。このため、マイクロ波化学プロセスは、グリーンテクノロジーを実現する革新的手法として期待されている。しかし、マイクロ波による反応の促進機構が未解明のため、マイクロ波化学の基礎が確立されず、実用化も進展しにくい状況にある。本研究では、マイクロ波の化学反応促進の機構として、「マイクロ波照射により、分子が高速回転して隣の分子と擦れあった部分が温度上昇し、反応はその高温局所部で起きるが、反応温度は溶液全体のより低い温度を測定しているので、見かけ上反応が加速されたように見える」という局所加熱説を実証し、反応促進機構を解明することが本研究の目的である。今年度は、局所加熱が存在するか否かについて検討した。その結果、ベンズイミダゾール合成において、出発物質の混合物をヘキサンに微粒子状に分散させた懸濁液にマイクロ波を照射すると、液温が反応温度に達していなくても反応することがわかった。この理由として、バルクの液温は低くても、出発混合物の微粒子中では反応温度まで上昇しているためと考えられた。すなわち、マイクロ波照射による選択加熱と局所加熱が証明された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mechanical Motion of Azobenzene Crystals upon Photoirradiation2009

    • 著者名/発表者名
      Hideko Koshima, Naoko Ojima, Hidetaka Uchimoto
    • 雑誌名

      Journal of American Chemical Society 131

      ページ: 6890-6891

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Changes in the Surface Morphology of Salt Crystals of 4-(2,5-Diisopropylbenzoyl)benzoic Acid with Amines via Single-Crystal-to-Single-Crystal Photocyclization2009

    • 著者名/発表者名
      Hideko Koshima, Yuya Ide, Shingo Yamasaki, Naoko Ojima
    • 雑誌名

      Journal of Physical Chemistry 113

      ページ: 11683-11688

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Helicity Control in Chiral Gelation of Achiral Coumarin Derivatives2009

    • 著者名/発表者名
      Hideko Koshima, Tatsuya Moritoki, Koichi Uenaka, Ikuhito Yanase
    • 雑誌名

      Supramolecular Chemistry 41

      ページ: 367-371

    • 査読あり
  • [学会発表] サリチリデンアニリン合成におけるマイクロ波効果2009

    • 著者名/発表者名
      小島秀子・御堂大貴・武智恭子
    • 学会等名
      第3回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム
    • 発表場所
      東京理科大学(東京)
    • 年月日
      2009-11-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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