研究課題
アジド基を有するヌクレオシド誘導体を用いた自己複製系の構築今年度は、申請者らが設計・合成し、モノマーにおいてさえ高い塩基配列認識性とテンプレート鎖への結合特性を有するペプチドリボ核酸(PRNA)やペプチド核酸(PNA)モノマーを活用する自己複製系について検討するため、5'位にアジド基を導入したリボヌクレオシド誘導体の合成と、側鎖α位にアルキン部位を導入したイソポリグルタミン鎖を骨格とするアミノ酸誘導体の合成を検討した。各種実験条件の検討ならびに最適化を行い、クリックケミストリーを活用した自己複製・増幅能を有するナノバイオシステム構築に供するモノマーならびに主鎖骨格合成法の確立に成功した。次にこのモノマーと側鎖にアルキン部位を有するアミノ酸誘導体を用いたクリック反応を用いたカップリング反応を検討した。モノマー濃度、銅触媒量、添加剤の種類・濃度を種々検討する事により、カップリング反応の最適条件の決定に成功した。さらにPRNA11量体オリゴマーの中央部分にアルキン部位を側鎖に有するアミノ酸誘導体を組み込んだ12量体主鎖を合成し、このアルキン部位へのアジドモノマーの導入反応を検討した。種々の条件下におけるクリック反応を活用したカップリング反応を検討した結果、アジドモノマー高濃度条件下において効率よいカップリング反応の進行を確認する事が出来た。最後にアルキン部位を側鎖に有するアミノ酸誘導体を組み込んだPRNA12量体と、相補的塩基配列を有するPRNA12量体存在下でのアジドモノマーのカップリング反応を検討した結果、効率よく導入可能である事を支持する、初期的結果を得る事に成功した。
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