研究概要 |
本研究では、薬剤送達システム(DDS)のカプセルとして利用するためのミセルあるいはベシクルを形成しうる両親媒性分子の開発を目指して、肝細胞に特異的に取り込まれることが知られているガラクトースを親水性部位に持ち複数の疎水性基を備えた両親媒性分子を合成し、それらの集合体形成能とその特性を調べる段階まで研究を進めた。具体的には、ガラクトースのC-1位に2, 2-ビス(オクタデシルオキシメチル)-1-プロポキシ基あるいは2-ベンジルオキシメチル-2, 2-ビス(オクタデシルオキシメチル)-1-エトキシ基を導入して、それぞれ化合物1と化合物2を合成した。特に、この化合物1について水溶液中における会合体の形状と特性を種々の分光測定と透過型電子顕微鏡により調べたところ、内水相を備えたベシクル構造と考えられる結果が得られた。
|