蜘蛛の糸の大量収集に向けての新しい技術開発

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21655083
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 高分子・繊維材料
• 研究機関: 奈良県立医科大学
• 研究代表者: 大崎 茂芳 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90273911)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: クモ / 糸 / 収集 / らんのう / 技術開発

研究概要

クモの糸の実用性を考えるには長い糸をいかに多量集めるかである。ところが、クモの腹から直接的に糸を切れずに長く巻き取ることは、クモが嫌がるので極めて難しい。そこで、糸を長く巻きつけている卵のうに注目した。卵のうを高温の湯液に浸すことと、ほぐしやすくするために微量な薬剤を添加するなどして、温度と薬剤条件をうまく制御することにより、コガネグモの卵のうから糸を切れずに長く巻き取る方法を開発した。

研究成果

• [雑誌論文] Spiders' mechanical lifeline provides a key for the study of trust in the quality of materials (2011)
  • 著者名/発表者名: Shigeyoshi Osaki
  • 雑誌名: Polymer Journal 巻: 43 ページ: 194-199
  • DOI: DOI:10.1038/pj.2010.122.
  • 査読あり
• [雑誌論文] Evolution of spiders from nocturnal to diurnal gave spider silks mechanical resistance against UV-irradiation (2011)
  • 著者名/発表者名: Shigeyoshi Osaki and Masao Osaki
  • 雑誌名: Polymer Journal 巻: 43 ページ: 200-204
  • DOI: DOI:10.1038/pj.2010.119.
  • 査読あり
• [雑誌論文] Is it possible to play the violin using spider silk? (2011)
  • 著者名/発表者名: Shigeyoshi Osaki
  • 雑誌名: Proceedings of the 5^<th> International Peptide Symposium 巻: 275
  • 査読あり
• [雑誌論文] Why does the spider silk have an excellent UV resistivity? (2011)
  • 著者名/発表者名: Shigeyoshi Osaki
  • 雑誌名: Proceedings of 5^<th> International Peptide Symposium 巻: 277
  • 査読あり
• [雑誌論文] Crystal structure of ismaltase from Saccharomyces cerevisiae and in complex with its competitive inhibitor maltose (2010)
  • 著者名/発表者名: Keizo Yamamoto, Hideo Miyake, Masami Kusunoki, and Shigeyoshi Osaki
  • 雑誌名: FEBS Journal 巻: 277 ページ: 4205-4214
  • DOI: DOI:1111/j.1742-4658.2010.07819.x
  • 査読あり
• [雑誌論文] 蜘蛛の糸のふしぎ-クモから学ぶ安全と信頼- (2010)
  • 著者名/発表者名: 大崎茂芳
  • 雑誌名: Biophilla 巻: 6 ページ: 42-47
  • 査読あり
• [雑誌論文] Orientational distribution of collagen fibers in the horizontal plane of Human Adult (2009)
  • 著者名/発表者名: Shigeyoshi Osaki, Kazuo Ohuchi, Shin-ichi Kikuchi, Yoshiyuki Tohno, Setsuko Tohno, and Yoshinori Takakura
  • 雑誌名: Calcaneus, Polymer Journal 巻: 41 ページ: 146-152
  • DOI: DOI:10.1295/polumj.PJ2008254.
  • 査読あり
• [学会発表] Relationship between the collagen-fiber orientation and the void structure in human lung (2011)
  • 著者名/発表者名: Koichi Tomoda, Masanori Yoshikawa, Hiroshi Kimura, and Shigeyoshi Osaki
  • 学会等名: 第60回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20110000
• [学会発表] Functional properties of spider silk as the violin strings (2011)
  • 著者名/発表者名: Shigeyoshi Osaki
  • 学会等名: 第60回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20110000
• [学会発表] クモの糸のタンパク質の分子量 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松平崇、大崎茂芳
  • 学会等名: 第60回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20110000
• [学会発表] 大崎茂芳高分子量のクモの糸タンパク質 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松平崇
  • 学会等名: 第60回高分子討論会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 20110000
• [学会発表] α-グルコシダーゼの基質認識に関与する残基の解明 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山本恵三, 大崎茂芳
  • 学会等名: 第60回高分子討論会
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 20110000
• [学会発表] クモの糸紫外線、紫外耐性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松平崇, 山本恵三, 大崎茂芳
  • 学会等名: 第59回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] ヒト肺における力学負荷を反映するコラーゲン線維の配向性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 友田恒一, 吉川雅則, 木村弘, 大崎茂芳
  • 学会等名: 第59回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] ラット皮膚におけるコラーゲン線維の配向分布と運動機能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 大崎茂芳
  • 学会等名: 22年度繊維学会年次大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] クモの糸でヴァイオリンは奏でられるのか? (2010)
  • 著者名/発表者名: 大崎茂芳
  • 学会等名: 第59回高分子討論会
  • 発表場所: 北海道
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] クモの糸はなぜ紫外線耐性に優れているのか? (2010)
  • 著者名/発表者名: 松平崇, 山本恵三, 大崎茂芳
  • 学会等名: 第59回高分子討論会
  • 発表場所: 北海道
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] ヒト肺における力学応力に関係したコラーゲン線維の配向性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 友田恒一, 吉川雅則, 木村弘, 大崎茂芳
  • 学会等名: 第59回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 北海道
  • 年月日: 20100000
• [学会発表] ヒト肺の二次元方向での力学的異方性
  • 著者名/発表者名: 友田恒一, 吉川雅則, 木村弘, 大崎茂芳
  • 学会等名: 第60回高分子討論会
  • 発表場所: 岡山
• [図書] 感動繊維の創造から共創へ (2011)
  • 著者名/発表者名: 大崎茂芳
  • 総ページ数: 36-44
  • 出版者: 静岡大学