研究課題/領域番号 |
21656023
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
市川 洋 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (10314072)
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研究分担者 |
小野 晋吾 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (40370126)
杉山 勝 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20110257)
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キーワード | ナノ・ロッド / 酸化亜鉛 / カーボン・ナノ・チューブ / ピエゾ効果 |
研究概要 |
本研究では、配向性酸化亜鉛(ZnO)ナノ・ロッド群と配向性カーボン・ナノ・チューブ(CNT)群を、それぞれ圧電体、スプリングとして用いたピエゾ発電素子の実現を目指す。本研究で産み出される技術、効果は、ピエゾ発電素子のみならず、高感度・触覚センサーへの応用はもとより、超小型の超音波発生器など、マイクロ電子機械システム(MEMS)から自動車部材などへの広範囲の応用が考えられる。本年度は、以下の研究成果を得ることができた。 1.配向性ZnOナノ・ロッド作製技術とZnOナノ・ロッドへの電極形成プロセス技術の確立;水熱合成法により、100℃以下の低温で、安定的に配向性ZnOナノ・ロッド群の作製に成功した。さらに、赤外線ランプからなるスポット加熱装置を購入し、ZnOナノ・ロッドへの電極形成実験を行った。基体上に成長したZnOナノ・ロッド群にAl箔を密着させ、基板を100℃に暖め、赤外線ランプからの赤外光を線上に集光してAl箔面を局部的に加熱し、基体を掃引して繰り返し線状加熱を行うことで、ピンセットによって剥がすことはできないほど強固にAl箔を溶着することができた。 2.ZnOナノ・ロッドからのピエゾ発電効果の確認;誘電性の配向性ZnOナノ・ロッド群に対して、正ピエゾ効果は未だ得られてはいないが、ZnOナノ・ロッド形成中にドーピングを行う"その場(in-situ)"ドーピングに成功し、Gaがドープされた半導体性ZnOナノ・ロッド群について、印加フォースに対して、抵抗がリニアに変化するピエゾ抵抗効果を確認できた。
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