研究概要 |
問題解決環境(PSE(Problem Solving Environment))という分野が提案され,様々なPSEが研究開発され,既に数十年経つ.一方クラウドコンピューティングなどの分散資源を活かした計算機環境を普段に誰でもが利用できるようになった.さらに,製品開発や研究のための計算機シミュレーション手法が欠かせなくなりシミュレーションを支援するPSE,プログラム生成支援PSE,教育においても教育支援PSEなども登場した.しかし様々なPSEが開発されるに伴い,PSE開発が多大な労力とコストを必要とするようになった.そこで,本研究では,PDE(偏微分方程式)問題解決やプログラミング教育支援などに分野を限ることで,PSE開発そのものを支援するためのPSEの研究を行っている.具体的に今年度は,昨年と今年度前半で開発したPDE問題PSEや教育支援PSEをモジュール化し,共通に使えるモジュール部品を組み合わせることでPSEを構築支援するPSEを構築することを考えた.このシステムをPSE Parkと名付け,分散計算機環境にモジュールを配置しユーザがモジュールをつなぎ合わせることで,新たなPSEを開発することを支援するPSE環境の構築を開始した.特に,今年度は各モジュールの入出力の規則の定義,モジュールの開発・登録支援,PSE Parkフレームワークの研究と開発を主に行った.本研究に関連し,国際会議及び国内の学会でPSEセッションを主催し,今年度までの成果を発表し,意見交換を行うとともに,今後の研究の方向とについて討論を行った.
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