研究概要 |
シリコンのブラスト加工を通じて,噴射粒子どうしや,噴射粒子とシリコン基板とが衝突する際に発光することを見いだした.そとで,この現象を解明するととでブラスト状態のモニタリングができるのではないかと考えた. 今年度は,粒径10μm~50μm程度の硬質粒子を噴射した際の噴射粒子と工作物の挙動を解明するとともに,発光を評価する分光システムの構築を行った. パルスレーザを光源として,パルス周期間での粒子の移動距離をカメラで撮影する方法で観察し,ノズル直下で150m/s程度の速度であること,基板に近づくにつれて粒子速度は小さくなり,ノズルから100mm程度のところでは100m/s程度であることがわかった.また,粒子が大きいほど破砕しやすいことを確認できた. これまで,肉眼観察であるが,噴射粒子や加工物の種類を変えることで発光スペクトルが異なることを確認している.また粒子を加速させるガス圧力を大きくすると発光が明るくなることも権認している.とれらの肉眼観察結果を踏まえ,研究室所有のポリクロメータ,モノクロメータにより計測するシステムを構築した.なお,分光分析は,発光観察用セル,集光光学系を組み立ててファイバで分光器に導く構造とし,ファイバ先端をあらかいじめブラスト加工しておくことで安定した分光ができることがわかった.今後このシステムを使って,発光について詳細な検討を行う.
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