• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ナノ気孔を有する硬質多孔性炭素粒子を配合した高摩擦・耐摩耗エラストマーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21656043
研究機関東北大学

研究代表者

堀切川 一男  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60173605)

研究分担者 山口 健  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50332515)
キーワードRBセラミックス / エラストマー / 高摩擦 / 摩耗 / トライボロジー
研究概要

本研究の目的は,米ぬかを原料とする硬質多孔性炭素材料RBセラミックスを合成ゴムなどのエラストマーに配合することにより,水や油などの流体存在下におけるエラストマーの高摩擦化,及び耐摩耗性の向上を目指すことである.平成22年度までの研究成果から,RBセラミックス粒子を合成ゴムやウレタン樹脂に配合することで,水や油で濡れた相手面に対して高摩擦を示すことが判った.この結果を受け,平成23年度では,RBセラミックス粒子配合ゴムの耐滑靴底材料としての応用の可能性を実験的に明らかにした.具体的には,これまでの研究から明らかにされている,RBセラミックス粒子の好適粒径(平均150μm),好適配合率(5mass%)ならびに好適なベースゴム硬度(57HS)に基づいてRBセラミックス粒子配合ゴムシートを作製し,市販のサンダルの底に貼り付けて,試験靴を作製し,耐滑性の評価を行った.比較対象として,塩化ビニル(PVC),エチレン酢酸ビニル(EVA)を靴底素材とする市販のサンダルを用いた.耐滑性の評価試験として,携帯型靴・床すべり測定器を用いて,各試験サンダルと床面の静摩擦係数を測定した.床面は,樹脂製床面,タイル製床面の2種類であり,乾燥状態と水濡れ状態それぞれで測定を行った.その結果,PVC及びEVAを靴底材料に用いたサンダルは,水濡れ面に対する静摩擦係数は,0.5以下の値を示すのに対して,RBセラミックス粒子配合ゴムを靴底材料に用いたサンダルは,乾燥面,水濡れ面いずれに対しても,0.5以上の値を示すことが判った.人間の歩行中にすべりを生じずに安全に歩行するために靴底と床面の間に求められる静摩擦係数は0.5以上であることから,水濡れ面においてもRBセラミックス粒子配合ゴム底は実用に耐え得る優れた耐滑性を有しているといえる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] RBセラミックス粉体を用いた複合材料の開発と応用2012

    • 著者名/発表者名
      山口健
    • 雑誌名

      日本機械学会誌

      巻: 8 ページ: 472

  • [学会発表] 産学官によるものづくり成功の秘訣-短期間に多数の新商品を生み出す「仙台堀切川モデル」の概要-2012

    • 著者名/発表者名
      堀切川一男
    • 学会等名
      筑波研究学園都市交流協議会(産学官連携委員会)『若手研究者等の交流会』
    • 発表場所
      つくば(招待講演)
    • 年月日
      2012-02-03
  • [学会発表] RBセラミックス及びその複合材料の開発と応用2011

    • 著者名/発表者名
      山口健
    • 学会等名
      第52回高分子材料のトライボロジー研究会
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-15
  • [学会発表] 若きトライボロジストに贈る「筋の良い答えの見つけ方」-堀切川式・因果短縮思考法-2011

    • 著者名/発表者名
      堀切川一男
    • 学会等名
      第2回トライボロジー秋の学校in呉
    • 発表場所
      広島(招待講演)
    • 年月日
      2011-11-04

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi