研究課題
本研究では、高効率かつ省エネルギーの数値流体力学(CFD)計算を実現するために、ナビエ・ストークス(NS)方程式を差分計算する論理回路を設計し、これを論理回路の再構成が可能なFPGA (Field-Programmable Gate Array)デバイス上に実装してCFD専用計算機を開発することを目的としている。本年度では、以下の通り研究を実施した。1.計算要素(PE)の二次元大規模アレイの設計と実装シストリック計算メモリアレイ(SCMA)に基づくNxM規模のアレイを設計してFPGA上に実装した。実際にIEEE75単精度浮動小数点演算が可能であることを確認した。2.二次元大規模アレイのスケーラビリティの検討計算性能に対するスケーラビリティを確保することを目的に、複数FPGA上で容易にシステムを構築可能としながらも高い実効性能を実現するためのFPGA間の時分割通信機構、局所同期・大域非同期機構を提案し、試作によりこれらの有効性を実証した。3.FPGAにより試作した二次元アレイNS回路の性能評価フラクショナルステップ法に基づく2次元非圧縮流体を計算できる回路を実装してベンチマークを実行し、アレイを増大させた場合でも、9割近い演算器稼働率を維持したまま効率良く計算性能を向上可能であることを示した。4.スケーラブルストリーミングアレイ(SSA)に基づく二次元熱伝導計算回路の設計と実装データをローカルメモリに留めずに外部メモリから読み出したデータをアレイに絶えず流し続けるストリーム計算を実行するSSAに基づく回路を設計した。具体的にヤコビ法に基づく二次元熱伝導計算が実行できる複FPGAシステム試作して計算した結果、正しい計算が実行できることが示された。
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Proceedings of the International Symposium on Applied Reconfigurable Computing (ARC2012)
巻: I(印刷中)
Proceedings of the 19th Annual IEEE Symposium on Field-Programmable Custom Computine Machines (FCCM2011)
巻: I ページ: 234-241
Computer Architecture News Special Issue for the proceedings of the International Workshop on Highly-Efficient Accelerators and Reconfigurable Technologies (HEART)
巻: 39 ページ: 44-49
http://www.caero.mech.tohoku.ac.jp/