研究概要 |
本年度は主として「ナノポリマ混合型遮断アーク実験用装置の設計・開発」をターゲットとした。 1.アーク遮断装置の設計・開発本実験においては,まずアークプラズマ基礎物性取得のためポリマパウダを供給しうるアーク装置を設計した。その電源として,プラズマ溶断用電源300V-150A-30kVAは別途用意できた。チャンバは円筒型とし,パウダはガスとともにチャンバ内に導入する方式とした。 2.ナノ粒子の供給法の検討ナノ粒子の供給法は様々に考えられる。今年度はパウダのガスとともに直接供給について検討を行った。パウダが水分を取り込むと凝縮し,フローが悪くなる。パウダの径が小さい場合にフローが悪くなる傾向にある。そのため数百ミクロンのものを導入することを試みた。この場合にはパウダが供給されることを確認できた。 3.電極間アークの維持と電圧-電流の測定直流電源に電極を配置し,銅線発弧によりアークプラズマの点弧・維持実験を行った。30A程度でプラズマを維持できることを確認した。また,電流をCTにより,電圧は分圧器により同時に取得できた。 4.ポリマー接触アークプラズマ維持実験ポリマーを接触させるとアブレーションが生じ,ガスが混入する。その場合においてアーク点弧・維持実験を行った。その際,高速度ビデオでアークの様相を観察し,ポリマーアブレーションの様子を確認できた。このとき,ポリマーから微粒子上のものが吹き出ていることも確認できた。これはポリマー微粒子を用いた遮断現象に繋がるものである。
|