研究概要 |
●渦鞭毛藻類Pyrocystis lunula(PL)を計測メディアとして透明耐圧容器に水と共に封入し落錘型動圧力試験機上で種々の動圧力及び加重速度,加重繰り返し数に対するBL強度及びBL継続時間について申請者及び大学院生により画像計測を行った.この画像計測において,カメラと同期した動圧力計によって同時計測された水圧と比較し,BLの応答の統計量を基に精度や信頼性並びに最適較正値を明らかにした.水圧に対するケーススタディを通して,申請者が動圧力に対する発光確率の時空間変化と生物パラメータ(個体数,水温,バイオリズム)との基礎的関係を明らかにした. ●同一のプランクトンPLを現有の振動流装置内に流体に混入させ,底面境界層近傍のせん断力と発光確率の時空間変化,および生物パラメータとの関係を調査した.せん断流中におけるBLの時空間変化を定量的に計測し,圧力,せん断力あるいは法線応力,接線応力の分離評価の可能性を調査する.また,底面の粗度や形状によるせん断力変化についてのパラメータスタディを行った.計測されたBL変化は,現有のUltrasonic Velocity Profiler(UVP)によって計測した流速分布及び解析解から与えられるせん断力との比較から精度や不確実性並びに最適較正値が決定された.また,生物発光応答とバイオリズム,細胞分裂周期との関係を調査した.これについては,今年度も継続して実験を行う予定である.
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