• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

震災直後の個人交通需要変動の事前評価に関する研究~経路依存性からのアプローチ~

研究課題

研究課題/領域番号 21656126
研究機関筑波大学

研究代表者

崔 宰英  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (80332550)

キーワード地震 / 交通需要 / 交通需要変動 / パーソントリップ / 経路依存性
研究概要

・研究目的:都市直下型震災が発生した直後、地震の影響を受けた(平常時の)個人交通需要の遷移プロセス(どのように反応し、どのように転移するのか、またそれを規定する諸要因はなにか)を、震災時の個人交通需要の変動特性の一つである「経路依存性」概念に着目し、都市部でのSP調査データから究明するとともに、その構造モデルを構築し、交通計画と防災計画における震災時の交通需要を事前に捉えられる新たな方法論を模索しようとするものである。
・研究成果(H22):平成22年度では、前年度のデータベースを基に、地震発生想定時の震災の被害程度に関するイメージ認知特性と、初期交通状況特性を分析した。まず、地震発生想定時に抱く被害程度は、被害なし(建物の1割程度損傷)、一部破壊(2割~4割損傷)、半壊(5割~8割損傷)、全壊(9割損傷)の4つで分類される。また、被災イメージは,個人属性,地震の経験やその地域など様々な要素が複合的に内生化されている。次に、地震発生想定時の初期交通状況特性は、人々は出発地に近い、真ん中、到着地に近い)の5つの地理的空間に散在し分布しており、様々な社会・経済活動をしている。とくに、(想定)地震発生直後は、避難しないが50.7%、避難するが35.6%、管理者の指示に従うが13.2%で、さらに地震発生想定時の居場所によって異なる分布特性を示す。また、その後の行動についても、居場所ごとに異なるレスポンス行動を示す。これについては、土木学会に査読論文として投稿(4-5303、H22.3.31~H23.1.11)したものの、執筆論文の不備や認識の違いにより採択されなかったため、学会などでの成果発表はない。しかし、現在、その内容を修正しており、速い時期に再投稿する事を目指している。一方、本研究は、地震発生想定時の交通需要分析概念の一つのパラダイムとして位置付けられる。

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi