本研究は、地震発生時の個人の交通需要変動を事前評価するため、まず地震発生想定時の人々の交通行動のSP調査(平成21)の実施や既遂調査データ(平成13年、平成15年)のデータベース化を行った。それらのデータを基に、地震発生想定時の人々の交通需要の変動を、「トリップの動的特性」、「地震発生の突発性」、「地震発生時のレスポンストリップの多様性」、「地震発生時のレスポンストリップの経路依存性」という動的概念から、既存の地震発生時の帰宅困難者推計での需要把握概念(静的概念)と比較しながら、GISを用いて、よりタイムリーで実態に合った交通需要変動の事前評価を試みた。
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