• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

水平動下で柱の回転運動を伴う伝統木造建物の動揺現象発生メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21656137
研究機関金沢工業大学

研究代表者

西村 督  金沢工業大学, 環境・建築学部, 准教授 (30367445)

キーワード建築構造・材料 / 耐震 / 数理工学
研究概要

本研究では、水平動下で柱が鉛直軸回りに回転する伝統木造建物の動揺現象の発生メカニズムを解明することが目的である。研究代表者の既往の研究より、水平調和加振された円柱はロッキング後、転倒もしくは鉛直軸回りの回転運動に至ることが実験で確認されている。平成21年度は、異なる柱断面形状である角柱の水平加振実験を行い、円柱と同じ動揺現象が生じるのか、円柱に見られない特異な運動が生じるのかを調査した。その結果、円柱と同様、ロッキング後に転倒する場合と鉛直軸回りに回転する動揺現象が確認された。しかし角柱の場合、加振方向とずれた方向に転倒する場合があり、また鉛直軸回りの回転は円柱とは異なる不連続な動きを呈する。これら実験で新たに観察された角柱の運動を解析的に検討するには、回転中心が点であり、回転中心を通る鉛直軸回りの回転自由度を持つ力学モデルが必要となることを指摘した。指摘した自由度を持つ解析モデルとして、個別要素法による解析モデルを提案した。角柱を直方体の剛体とし、柱と振動台との接触点にばねとダッシュポッドを設けた。実験結果と提示した解析モデルによる解析結果とを比較し、ロッキング開始時刻、柱と振動台との加速度応答の位相とがよく対応することを確認し、モデルの有効性を検証した。また、ばねとダッシュポッドのパラメトリックスダディを実施し、ロッキング開始時刻への影響を述べている。平成21年度の最終目標としている円柱の動揺現象発生メカニズムを明らかにするための解析基礎式の提示とその解析的検討をまとめる段階にある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Fundamental Study on the Nonlinear Behaviors of Rectangular Columns under Horizontal Harmonic Ground Excitations2009

    • 著者名/発表者名
      西村督
    • 雑誌名

      Proceedings of the 9th Asian Pacific Conference on Shell and Spatial Structures (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [学会発表] 水平調和地動を受ける角柱の動揺現象に関する加振実験2009

    • 著者名/発表者名
      西村督
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      東北学院大学(宮城県)
    • 年月日
      2009-08-29
  • [学会発表] 水平調和地動を受ける四角柱のロッキング現象に関する加振実験と数値解析2009

    • 著者名/発表者名
      齋藤順
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      富山大学(富山県)
    • 年月日
      2009-07-12

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi