研究課題/領域番号 |
21656148
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
谷口 興紀 大阪産業大学, 工学部, 客員教授 (00026113)
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研究分担者 |
榊原 和彦 大阪産業大学, 工学部, 教授 (20026305)
能勢 和夫 大阪産業大学, 工学部, 教授 (30278569)
中川 等 大阪産業大学, 工学部, 講師 (40227749)
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キーワード | 北河内地域 / 脱石油文明 / 都市力動的モデル / 景観図 / 生駒連峰 / 眺望性 / 私以前 / 文化遺産 |
研究概要 |
昨年度脱石油文明の思想的背景として、「私」を自我と自己に分化して考える立場に対して、それらの分化以前、「私」以前にまで戻って考えることを行い、今年度は「私」の行為に関する既存モデルの不十分さを補完するモデル、つまり現象をモデル化することにより抜け落ちるものがより少ない複合的モデルの着想を、より具体化するため、文化普及(cultural dissemination)という視点を導入し、枚方市の脱石油文明への歩みをシミュレートする構成的モデル(景観デザイン計算書)を構築した。 脱石油文明における産業活動の計画的予測を操作可能にするための都市力動的モデル(urban dynamics model)の骨組みが方程式化された。このことにより景観というある意味で質的な計画に対して数量的な裏打ちができる可能性が高まったことは本研究にとって重要である。 北河内地域所在の都市の景観計画の分析を通じて、地域東部に位置する生駒連峰について、その眺望性を実態的にとらえる作業がなされたが、このことは北河内地域の脱石油的文明における地域景観を作図する際の背景データとして働くものであり、脱石油文明への道筋に地域を挙げて載ることについて、北河内地域の人々による合意形成の議論を収れんさせる包括的環境指標としての北河内地域の経年的景観図の変遷を図表化する本研究の最終目的の遂行にとって大いに資する。 地域の歴史を受け継ぐことは、日常的な生活サイクルを受け継ぐことと等価であるが、石油文明における生活を受け継ぐことは、ある面環境破壊を受け継ぐことになりかねないことから、新しい歴史を始めるという視点に立ち、環境問題の史的考察を踏まえつつ、地域の身近な文化遺産(含伝統的な民家・町並み)の評価・存続・活用の方法などについて再考し、北河内地域の脱石油文明への移行過程を実体験させる世界遺産として整備することに収束させるための北河内地域の固有性の再調査・再評価を進める。
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