研究課題
熱特性、電気特性、化学特性等に結晶面(方位)異方性を有する材料は、単結晶化することでその機能を最大限に発揮できる。一方、結晶磁気異方性を駆動力として結晶配向を行う磁気配向プロセスは大型単結晶が作製困難な材料に対する擬単結晶作製のための有用なツールであるとともに、低コストかつ大型化が容易である。擬単結晶作製のためには、従来技術では測定不可能な凝集粒子の有効磁化率差を知る必要がある。そこで、凝集粒子の有効磁化率差測定手法を新たに提案、開発した。まず、凝集粒子を含む溶媒に磁場印加した状態でXRD測定可能な装置を開発した。本実験系は、重力、ブラウン運動などを無視することができ、磁気トルクが優位な環境を作り出すことができる。次に、凝集粒子の結晶配向挙動を明らかにするために、ビスマスを試料として(110)ピーク強度の時間変化の計測を行った。その結果から有効磁化率差を推定することに成功した。更に、凝集粒子の初期角度を揃えることでその精度を向上させた。そして、粒子毎に異なる有効磁化率差の平均ではなく、その分布の推定を行った。結晶配向の駆動力となる有効磁化率差ばかりではなく、抵抗となる粘性力の比表面積の依存性も配向挙動に取り入れるために、有効磁化率差と凝集粒子形状とを組み合わせた「配向係数」なる新たな磁場配向の指標を導入した。そして、その計測にも成功した。ここで開発した手法を、実プロセスに用いられる粉体に適用することで、結晶配向の高度化が期待できる。
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Japanese Journal of Applied Physics
巻: 49 ページ: 1-4
Proc.of The 4th Asian Workshop and Summer School on Electromagnetic Processing of Materials
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Proc.of The 6th Japan-France EPM Seminar 2010 on Electromagnetic Processing of Materials-Development of New Fields and Applications
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Proc.of The 18th International Symposium on Processing and Fabrication of Advanced Materials
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