研究概要 |
Ni_<50>Mn_<40>Pb_<10>,Ni_<50>Mn_<37>Pb_<13>,Ni_<50>Mn_<35>Pb_<15>,Ni_<50>Mn_<40>Bi_<10>,Ni_<50>Mn_<37>Bi_<13>,Ni_<50>Mn_<35>Bi_<15>の6種類の合金を高周波溶解炉で溶製した.作製したインゴットから小片を切出して,850℃,700℃で1日熱処理を施した後,水中に焼き入れた.850℃で熱処理した試料のゼロ℃における磁性を確認したところ850℃で熱処理した試料は強磁性を示さなかった.また,DSCで変態点を測定したところ,マルテンサイト変態は確認されず,300℃付近に可逆的な変態が見られた.850℃で熱処理したNi_<50>Mn_<37>Pb_<13>合金のミクロ組織を確認したところ,単相であった.このことは,850℃で熱処理された試料は,ホイスラー構造ではなく,fcc構造であった可能性が高い.一方,700℃で熱処理されたNi_<50>Mn_<35>Pb_<15>,Ni_<50>Mn_<35>Bi_<15>のゼロ℃における磁性を確認したところ,強磁性を示した.このことは母相がホイスラー相であることを強く示唆しており,磁性形状記憶合金となる可能性が強いことを示している.
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