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2010 年度 実績報告書

プロモーター領域の部位特異的siRNAによる発現強化の分子機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21657012
研究機関千葉大学

研究代表者

児玉 浩明  千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 准教授 (70302536)

キーワードRNAサイレンシング / プロモーター / メチル化 / 導入遺伝子 / 形質転換植物
研究概要

高等植物において、プロモーター領域にDNAメチル化を誘導すると、当該部位のクロマチンがヘテロクロマチン状態へと変化し、下流遺伝子の発現が抑制されると、一般的にはされている。本申請者は、導入遺伝子に起因するRNAサイレンシングの研究の過程で、発現が生じているプロモーター領域に、RNA干渉の方法を用いてDNAメチル化を誘導した。すると、予想に反して、下流遺伝子の発現がより強くなる事例を見いだした。本研究では、このプロモーター領域のDNAメチル化による発現強化の分子機構について明らかにすることで、これまでには知られていない発現調節機構を明らかにする。RNAサイレンシングを起こしている形質転換体において、導入遺伝子のプロモーター領域を標的とするRNAiコンストラクトを導入したところ、200塩基の長さのプロモサイレンシングは消失し、導入遺伝子の過剰発現が成立することが明らかになった。つまり、転写量が抑制された時のほうが結果として発現量が増加することがあることを示すことができた。当該プロモーター領域はメチル化されており、興味深いことに、次世代においてRNAiコンストラクトが交配により脱離しても過剰発現が維持されることが明らかになり、プロモーターの高次構造変化がトリガーとなるsiRNAが消失しても次世代に安定に伝わることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Loss of sense-transgene induced gene silencing by sequential introduction of the same transgene sequences in tobacco.2010

    • 著者名/発表者名
      Hirai, S.
    • 雑誌名

      FEBS J.

      巻: 277 ページ: 1695-1703

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cosuppression and RNAi induced by Arabidopsis ortholog gene sequences in tobacco.2010

    • 著者名/発表者名
      Oka, S.
    • 雑誌名

      Plant Biotechnol.Rep.

      巻: 4 ページ: 185-192

    • 査読あり
  • [学会発表] RNAサイレンシング関連因子の抑制が導入遺伝子の発現に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      佐伯祐太
    • 学会等名
      第28回日本植物細胞分子生物学会大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2010-09-03

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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