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2010 年度 実績報告書

オーキシンを介した細胞分化・器官形成に関わる非コードRNAの網羅的同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21657014
研究機関京都大学

研究代表者

槻木 竜二  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (50303805)

キーワードシロイヌナズナ / 非コードRNA / オーキシン
研究概要

真核細胞では、タンパク質をコードしていない様々な非コードRNAが存在することが示されている。また、多くの非コードRNAが遺伝情報発現に関わる機能性RNAではないかと予想されている。オーキシンによる細胞分化、パターン形成に異常があり、野生型には見られない非コードRNAなどのRNAが蓄積している変異体xを同定した。この変異体を用いて新規転写産物を同定し、オーキシンによる細胞分化・器官形成制御における役割を明らかにすること、原因遺伝子Xの機能を明らかにすることを目的とし、研究を進めている。
野生型と変異体xの転写産物を比較解析したところ、x変異体では、野生型にはほとんど見られないRNAが異常に蓄積していることがわかった。極端にRNA量の増加を示したもののほとんどが、タンパク質をコードしていない領域(非タンパク質コード領域)だった。この中には、遺伝子間領域にコードされたポリシストロニックsnoRNAを含む領域、トランスポゾンが並ぶ領域などが含まれていた。野生型では、レトロトランスポゾンは、DNAのメチル化等によりエピジェネティックに発現が抑制されている。野生型で発現が抑制されていることが確認されているレトロトランスポゾンの発現をRT-PCRにより解析した。x変異体では、レトロトランスポゾンRNAの異常な蓄積が観察された。これらは、変異体xでは、エピジェネティックな遺伝子の発現抑制制御が異常になっていることを示唆している。以上の解析から、オーキシンによる細胞分化やパターン形成に重要な役割を持つ新規遺伝子Xが、エピジェネティックな遺伝子発現制御に関わることが示唆された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] NO VEIN Facilitates Auxin-Mediated Development in Arabidopsis.2010

    • 著者名/発表者名
      Tsugeki, R., Ditengou, F.A., Palme, K., Okada, K.
    • 雑誌名

      Plant Signaling & Behavior

      巻: VOL.5 ページ: 1249-1251

    • 査読あり
  • [学会発表] 維管束形成に関わるVASCULAR HYPERPLASIA遺伝子の解析2011

    • 著者名/発表者名
      槻木竜二、石橋桂、寺田志穂、岡田清孝
    • 学会等名
      第52回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東北大学(宮城県)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] 葉原基におけるFIL発現パターンの厳密な制御には正常な葉緑体機能が必要である2011

    • 著者名/発表者名
      為重才覚、近藤真紀、渡辺恵郎、豊倉浩一、槻木竜二、西村幹夫、岡田清孝
    • 学会等名
      第52回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東北大学(宮城県)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] 葉の向背軸制御遺伝子による周縁部制御遺伝子PRSおよびWOX1の発現制御とその意義の解明2010

    • 著者名/発表者名
      中田未友希、松本任孝、舟木俊治、槻木竜二、Enno Rikirsch、Thomas Laux、岡田清孝
    • 学会等名
      第74回大会日本植物学会
    • 発表場所
      中部大学(愛知県)
    • 年月日
      20100909-20100911
  • [学会発表] Novel Insight of Plant Cuticlar Wax as Lubricant of Elongating Petals.2010

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki, A., Takeda, S., Tatematsu, K., Tsugeki, R., Okada, K.
    • 学会等名
      21st International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      Pacifico Yokohama, Yokohama, Japan
    • 年月日
      20100606-20100610
  • [学会発表] A Novel Chloroplast Function in Balancing the Adaxial and Abaxial Domain Sizes in Leaf Primordia.2010

    • 著者名/発表者名
      Tameshige, Y., Kondo, M., Watanabe, K., Toyokura, K., Tsugeki, R., Nishimura, M., Okada, K.
    • 学会等名
      21st International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      Pacifico Yokohama, Yokohama, Japan
    • 年月日
      20100606-20100610
  • [備考]

    • URL

      http://www.bot.kyoto-u.ac.jp/j/5_iden.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.bot.kyoto-u.ac.jp/annual/5_iden.html

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公開日: 2012-07-19  

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