• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

温帯域イシサンゴ類に共生および寄生する大型無脊椎動物の多様性および進化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21657025
研究機関京都大学

研究代表者

深見 裕伸  京都大学, フィールド科学教育研究センター, 助教 (50402756)

キーワードイシサンゴ / 共生 / 温帯 / サンゴヤドリガニ / 遺伝子解析 / 共進化 / 系統 / 分類
研究概要

造礁性イシサンゴ類(以下、イシサンゴ類)の骨格内部や表面には様々な動物が生息している。しかしながら、これらの動物に関して分類学的研究が主体で、ほとんど生態や進化の研究がされていない。特に、温帯域のイシサンゴ類における共生/寄生については、分類学的研究ですらほとんど行われていない。そこで、本研究計画では、主に温帯に生息しているイシサンゴ類に共生もしくは寄生している無脊椎動物群の調査を行う。同時に分子学的手法を取り入れ、イシサンゴとそこに生息するそれら生物との進化の関連を探ることを目的とする。
21年度の予備調査において、サンゴヤドリガニ類、ゴカイ類、貝類、フジツボ類がイシサンゴ内部の骨格に多く生息していることが判明した。まず、イシサンゴ類に特徴的な構造を作るゴカイ類の遺伝子解析を行ったところ、同種とされているにもかかわらず、宿主であるイシサンゴの種が違うと、わずかに遺伝的な差異がみられた。また、フジツボ類のルリツボムシという種類では、これまで系統のことなるイシサンゴ2属(ルリサンゴ属とアミメサンゴ属)に独立に生息していると考えられていたが、イシサンゴ類の系統解析から、これら2属が近縁であることが分かり、ルリツボムシがこれら2属の祖先において共生を始めたことが明らかとなってきた。最後に、サンゴヤドリガニを調査したところ、宿主のイシサンゴ類と共進化している可能性が出てきた。そのため、現在、サンゴヤドリガニに主体をおき、調査を継続している。

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi