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2010 年度 実績報告書

高圧下での蛋白質結晶構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 21657027
研究機関名古屋大学

研究代表者

渡邉 信久  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70212321)

キーワード蛋白質 / 生物物理 / X線 / 結晶構造 / 圧力 / ダイヤモンドアンビルセル / DAC / 好圧菌
研究概要

高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の放射光ビームラインNW12Aの試料ゴニオにDACの搭載を可能にするためのマウントアダプタを製作し,17keVの高エネルギーX線を使用してDACによる高圧下での回折測定を可能とした.1時間程度でDAC実験環境に変更することが出来る.予備実験の結果,常圧から1GPa程度まで,圧力をクランプした状態で測定を行っても安定であることが分ったので,ビームラインNE1に設置されているルビー蛍光測圧器を使用してDACの圧力を設定して測定する手法を確立した.最初はDACの試料セル部内で微小な蛋白質結晶が浮遊してしまい,結晶の位置を固定出来なかったが,試料セル部に極細の繊維を結晶と同時に保持することで結晶を固定可能とした.
常圧菌と好圧菌の2種類のイソプロピルリンゴ酸脱水素酵素(IPMDH)の結晶について,約600MPaの圧力まで結晶が溶解してしまわない溶液条件を確立した.対称性の高い結晶化条件の探索も継続しているが,2A程度の高分解能を与える結晶としては,空間群C2およびP21の結晶しか得られていない.そのため,DACの±40度程度の限られた開口角で完全性の高い回折データを収集するために,DACの試料セル部内に同時に3個程度の結晶を封入して固定する手法を開発した.それぞれの結晶の配向に注意することで,90%以上の完全性のデータを得られた。現在,常圧から600MPa程度までの数点の圧力条件での配位水を含めた構造解析を進めている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] High-Pressure Macromolecular Crystallography at PF2011

    • 著者名/発表者名
      Chavas L. M. G, Nagae T, Watanabe NHiraki M, Yamada Y, Igarashi N, Matsugaki N, Wakatsuki S
    • 学会等名
      日本放射光学会年会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      20110107-10
  • [学会発表] Shewanella属好圧性細菌由来3-isopropylmalate dehydrogenaseの高圧結晶構造解析2010

    • 著者名/発表者名
      永江峰幸, 河村高志, Leonard Chavas, 加藤千明, 渡邉信久
    • 学会等名
      日本結晶学会年会
    • 発表場所
      大阪大学コンベンションセンター
    • 年月日
      2010-12-05
  • [学会発表] Shewanella属好圧性細菌由来3-isopropylmalate dehydrogenaseの結晶構造解析と圧力耐性の構造基盤2010

    • 著者名/発表者名
      永江峰幸, 河村高志, 山根隆, 加藤千明, 渡邉信久
    • 学会等名
      日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2010-06-17

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公開日: 2012-07-19  

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