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2009 年度 実績報告書

加齢に伴う遺伝子発現ノイズ増大と寿命の確率論的性質との定量的関係解明

研究課題

研究課題/領域番号 21657039
研究機関東海大学

研究代表者

須田 斎  東海大学, 開発工学部, 教授 (70216472)

キーワード老化・寿命 / ゆらぎ / 確率論的 / 遺伝子発現量
研究概要

我々は、生物の寿命はどのような機構に基づき発生するのか、その起源を知るために生物物理学的なアプローチを試みている。寿命という巨視的な現象は遺伝子の微視的なレベルと密接に関連していることから、「遺伝子発現量の変動」と「寿命の確率論的性質」には強い相関があることが示唆されている。そこで当該研究では、両者に関連性があるのかどうか。あるとするとどのように定量的に関連しているのか生物物理学的アプローチに基づき解明することを目的として2年間で目標を達成する。
計画初年度(平成21年度)においては、「線虫1匹の系で遺伝子発現量の定量を可能とするプロトコルを確立すること」と「目的遺伝子の探索」にあった。そこで、まず申請時に申請した本計画を遂行する上で欠くことのできないリアルタイムPCR用のサーマルサイクラーが申請予算より減額されたため購入することができなかったので、当該申請者が所属する同機関に帰属する研究支援センターに計測を委託することによりこの困難を解決した。そして、熟練した経験を持つ研究員による強いサポートを受けることにより、比較的に迅速に線虫1匹からの遺伝子発現量の定量的方法を確立することができた。ただし、この際、参照遺伝子としてβアクチンを使用した。多くの難問は、初段における線虫1匹からのRNA抽出の効率にあった。支援センターと当研究室とは遠く離れているために、実験の分担を行い、支援センターはリアルタイムPCRの計測のみを分担し、当研究室ではRNAからcDNA化を行なうところの役割を分担して仕事に当たることにした。それに伴って、新たにサンプル作りを行なうに際して、当初予定していなかった設備を整える必要が生じた。この設備の充実に意外と多くの時間が費やされ、その稼動のチェック再現性のために実験を繰り返し、漸く最近安定して実験が可能となった。これから「遺伝子発現量の変動」の検出ならびに再現性実験へと移行し、当初の計画通り計画2年目に目的を果たす予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Analyzing observed or hidden heterogeneity on survival and mortality in an isogenic C. elegans cohort.2009

    • 著者名/発表者名
      須田斎、正山哲嗣、清水由佳
    • 雑誌名

      BIOPHYSICS 5

      ページ: 59-66

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Decline in oxygen consumption correlates with lifespan in long-lived and short-lived mutants of C. elegans.2009

    • 著者名/発表者名
      正山哲嗣、清水由佳、須田斎
    • 雑誌名

      Experimental Gerontology 44

      ページ: 784-791

    • 査読あり
  • [学会発表] 寿命方程式による生存曲線・死亡率曲線の線虫C. elegansでの定量的分析評価2009

    • 著者名/発表者名
      須田斎
    • 学会等名
      日本基礎老化学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-06-20
  • [図書] 新老年学第3版、第1章4「集団レベルの老化」(pp.91-112)を執筆分担2010

    • 著者名/発表者名
      須田斎
    • 総ページ数
      2142
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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