• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

変態を経て変化する棘皮動物ヒトデの自然免疫系の分子的実体を探る

研究課題

研究課題/領域番号 21657063
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

古川 亮平  慶應義塾大学, 文学部, 助教 (90458951)

キーワード自然免疫 / 個体発生 / 変態 / 認識メカニズム
研究概要

申請者はこれまで、ヒトデ幼生の免疫細胞である間充織細胞の同種移植系を確立し、間充織細胞が同種細胞を特異的に認識し、認識できないものをすべて異物と見なす認識システムによって生体防御を行っていることを明らかにしていた。さらに本研究で、ヒトデ成体の免疫細胞である体腔細胞の同種移植系の確立に成功し、ヒトデ成体では、同種異個体由来の体腔細胞は移植後速やかにレシピエントの体腔細胞によって貧食や包囲化といった攻撃を受けることを明らかにした。これらの事実は、ヒトデにおいて、幼生の種特異性認識による免疫系が、成体に変態することにより同種異個体認識による免疫系へと変化していることを示している。この認識システムの変化の実体を分子レベルで明らかにするために、Suppression Subtractive Hybridization(SSH)法により両者の自然免疫関連分子レパートリーの比較解析を試みた。SSH法によって得られた遺伝子断片に関して、間充織細胞特異的に検出された192クローン、体腔細胞特異的な384クローンをシークエンスしたところ、驚くべきことに、それぞれに特異的に発現している遺伝子中に、ヒトをはじめ他の動物種でよく知られている免疫関連遺伝子はほとんど含まれていなかった。この結果から、幼生の間充織細胞及び成体の体腔細胞の免疫レパートリーはその大部分が共通であるだけでなく、両者の認識システムを司るキーファクターはヒトデに特有の分子であると考えられる。一方、SSH法の結果から、体腔細胞においてNotch-Deltaシグナルカスケードに関与すると考えられる遺伝子が比較的多くヒットした。体腔細胞の同種異個体移植系において、レシピエントの体腔細胞数が移植後速やかに増加したことから、体腔細胞では認識システムの下流にNotch-Delta系が存在し、体腔細胞の供給を制御していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 変態を経てアロ認識へと変化するヒトデの異物認識様式2010

    • 著者名/発表者名
      古川亮平
    • 学会等名
      動植物に共通するアロ認証機構の解明第1回領域会議
    • 発表場所
      名古屋大学野依記念学術交流館
    • 年月日
      2010-07-14
  • [学会発表] ヒトデ幼生の免疫システム:その概要と変態を経て変化する「自己」について2010

    • 著者名/発表者名
      古川亮平
    • 学会等名
      第50回日本リンパ網内系学会総会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター
    • 年月日
      2010-06-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi